2018 Fiscal Year Research-status Report
超高感度次世代シーケンサーを用いた婦人科癌リキッドバイオプシーの網羅的遺伝子解析
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18K16776
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
岩橋 尚幸 和歌山県立医科大学, 医学部, 学内助教 (50750907)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | リキッドバイオプシー / 婦人科癌 / 個別化医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年の癌医療において患者個々の癌遺伝子発現に合わせた治療選択を行うPrecision medicineが注目されている.手術や生検などの侵襲的な処置が必要な腫瘍組織の解析に代わり,低侵襲的に採取し得る末梢血中腫瘍循環DNA(ctDNA)のLiquid Biopsyによる遺伝子解析が注目されており,肺癌などで研究が進められている.進行婦人科癌の予後は不良であり,新規治療戦略が求められているにも関わらず,利用可能な分子標的薬が少なく,LiquidBiopsy研究もほとんどない. 我々は婦人科癌における超高感度次世代シーケンサー法であるCAPP-seq (cancer personalized profiling by deep sequencing) を用いたLiquid biopsy 研究を開始し,一部の症例ではあるが,Liquid Biopsyと腫瘍組織検体の遺伝子変異の一致率の検討を行った. 大腸癌の卵巣転移のLiquid biopsyから大腸癌パターンの遺伝子変異を検出し,腫瘍組織の解析結果と一致していた (Iwahashi et al, Oncol Lett, 2018).また進行卵巣癌における術前化学療法反応不良例において,術前化学療法後のLiquid biopsyで腫瘍組織と一致する新たなTP53の遺伝子変異が複数出現し,腫瘍特性のモニタリングが可能であった. 今後さらに解析症例を増やし,婦人科癌における特性診断,薬剤選択,モニタリングにおけるLiquid biopsyの有用性の検討を続ける予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
婦人科癌患者の血漿は順調に集積できており,解析も随時すすめているため,順調に進行していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
今後症例を増やし,婦人科癌全体・子宮頸癌・子宮体癌・卵巣癌におけるLiquid biopsyの臨床的有用性を検討したい.
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Causes of Carryover |
生化学解析試薬に使用する。
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Research Products
(6 results)