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2018 Fiscal Year Research-status Report

新たなメラトニンの作用の発見と新規の抗肥満の開発に向けた基礎的検討

Research Project

Project/Area Number 18K16801
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

岡田 真紀  山口大学, 医学部附属病院, 助教 (90736159)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2020-03-31
Keywordsメラトニン / 抗肥満作用
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、睡眠覚醒などの生体リズムの調節、種々のホルモン分泌や脂肪代謝、糖代謝、発癌抑制、免疫調節など多彩な作用を有するメラトニンが持つ抗肥満作用を明らかにすることを目的としている。
ICR雌マウスを用い、10週齢から43週齢までの間、メラトニン水(100g/ml)をコントロール群には水道水を飲水投与して8カ月にわたる長期のメラトニン投与が、加齢に伴う内臓脂肪の蓄積や体重増加を予防できるか、摂取食餌量に変化があるのかを検討した。さらに、体内ではどのような変化が起きているのか、メラトニン投与後のマウス肝臓における様々な代謝への影響をメタボローム解析にて検討した。
マウス1匹あたりの1日の摂取食餌量は、平均でコントロールが5.1g、メラトニンで5.2gと食餌量に変化はなかった。体重においては、メラトニン群において減少傾向にあるが有意な差は出なかった。さらに、コントロール群9匹、メラトニン群10匹に対し、動物実験用3DマイクロX線CTを用い、横隔膜の下から足の付け根までの体脂肪率、内臓脂肪率、皮下脂肪率を算出したが、有意な差は無かった。肝臓おけるメタボローム解析は、主分析解析ではメラトニン群とコントロール群では明らかな相違を認めた。各代謝経路の結果としては、総してメラトニン投与群が代謝産物量は低い傾向を認めた。解糖系では、ピルビン酸合成阻害に因るPEPの増加、乳酸合成の低下及びTCA回路の不活化を認めた。また、アミノ酸類の低下や、核酸合成の低下等も認めた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

メラトニンの抗肥満効果を明らかにすることを目的とした研究であるが、メラトニン投与群とコントロール群では体重増加や内臓脂肪の蓄積に有意差を認めなかったことは、当初の予測とは異なる結果であった。しかし、メタボローム解析では多種の代謝経路にメラトニンが影響を与えていることが明らかになっており、体重増加や内臓脂肪の蓄積以外の抗肥満効果が明らかになる可能性がある。

Strategy for Future Research Activity

今後は、メタボローム解析結果をさらに検討することで、メラトニンの抗肥満効果を明らかにしたい。また、脂肪組織中の炎症生サイトカイン濃度やアディポサイトカイン濃度を測定し、さらには寿命延長因子(S6キナーゼのリン酸化レベル、ヒストン脱アセチル化酵素であるSilent information regulator(SiR2)とサーチュイン(SIRT-7))の発現の検討も行い、メラトニンの抗肥満効果のメカニズムを解明する。

URL: 

Published: 2019-12-27  

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