2018 Fiscal Year Research-status Report
An immunofluorescent procedure for the detection of cholesteatoma during surgery
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18K16844
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
阿部 康範 愛媛大学, 医学部附属病院, 医員 (90772757)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | Cell-SELEX / HEK細胞 / 無細胞タンパク合成技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は3つの研究から構成されている。1)Galectin-7 に対するアプタマーを同定し、蛍光標識化による核酸試薬の作製する。2)作製した核酸試薬の染色性試験を行う。3)モマウスの中耳に核酸試薬を投与し、中耳粘膜の変性や病的変化に加え、聴力の測定や組織学的検査を行って試薬の内耳毒性を検討する。2018年度は1)を完遂する予定とした。 ターゲットアプタマーはssDNAとし、アプタマーのセレクション法は、Cell-SELEXを選択した。HEK293細胞にGalectin-7のcDNAをトランスフェクションすることで、Cell-SELEXに用いる細胞株の確立し、Galectin-7の発現を確認することに成功した。トランスフィクションしたHEK293細胞をポジティブコントロール、トランスフィクションしていないHEK293細胞をネガティブコントロール、First libraryは5'ATGACCATGACCCTCCACAC-N40-TCAGACTGTGGCAGGGAAAC3'を用いて実験を開始した。Round 20を目指してCell-SELEXを行なっていたが、Round 5以降でSELEXの増幅ステップであるPCRにおいて、バンドが消失してしまった。原因として①HEK293へのアプタマーの非特異的結合、②可溶性タンパク質であるGalectin-7の細胞内・外での不規則な動態に伴う結合したアプタマーの損失の2点が主に考えられた。本実験のターゲットタンパク質であるGalectin-7に対しては細胞を用いたCell-SELEXでのセレクションは困難と考え、Galectin-7をタンパク合成し、これに対して直接SELEXを方針とした。現在はビオチン化したタンパク質を無細胞タンパク合成技術で大量合成し、新たなターゲットとしてSELEXを再開している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
HEK293細胞を用いたCell-SELEXを行なっていたが、Round 5以降でのセレクションが失敗した。これに対するトラブルシューティングに長期間を要したことが、遅延の原因となっている。現在、ターゲットを細胞からタンパクに変更して実験を再開している。
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Strategy for Future Research Activity |
新たなセレクション法は細胞を用いないため、Round数もCell-SELEXに比べて格段に少なくて済むと考えられる。また、実験2)の染色試験へ速やかに移行するため、IRBの承認を得た後、手術で摘出した真珠腫を収集し始めている。これにより昨年度の遅延を取り戻し、今年度中に実験1), 2)まで完遂する予定である。
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Causes of Carryover |
繰越し金は5571円であったため、使用用途が限られてしまい、当該年度中の購入物品費用に充てることができなかった。 翌年度はビオチン化したタンパクを用いたSELEXを行う予定である。ターゲットタンパクの合成キットを中心とした購入費用に充てる予定である。
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