尿中ロイコトリエンE4による好酸球性副鼻腔炎診断

2018 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 18K16855
• Research Institution: Clinical Research Center for Allergy and Rheumatology, National Hospital Organization, Sagamihara National Hospital
• Principal Investigator: 山口 知子 独立行政法人国立病院機構(相模原病院臨床研究センター), 耳鼻科, 医師 (70458850)
• Project Period (FY): 2018-04-01 – 2020-03-31
• Keywords: 好酸球性副鼻腔炎

Outline of Annual Research Achievements

先行研究を平成22年1月から施行し、平成30年度の好酸球性鼻腔炎患者についてもデータ集積を行っている。具体的には1 好酸球性鼻腔炎の術前・術後・再発時の尿中ロイコトリエンE4推移。1.1 好酸球性鼻腔炎の内視鏡・放射線画像学的評価。適宜ＣＴを追加し、データ集積を進めている。1.2 詳細な病歴。再発の時期、再発の誘因、自覚症状、生活習慣、合併疾患、服薬状況等を評価し、検討している。1.3 術前・術後・再発時の尿中ロイコトリエンE4推移。1.4 病理組織学的好酸球分布と尿中ロイコトリエンE4の比較。2 好酸球性中耳炎と尿中ロイコトリエンE4の検討。2.1好酸球性中耳炎の診断。耳鏡・内視鏡検査・純音検査・耳漏・鼓室内組織検査のデータ集積を進めている。2.2 好酸球性副鼻腔炎と好酸球性中耳炎の相関評価。疾患合併率、介入方法等をデータ集積している。2.3 好酸球性中耳炎と尿中ロイコトリエンE4の相関。データ解析を今後検討している。3好酸球性鼻腔炎再発時の気管支喘息、アスピリン不耐性喘息の発作頻度・重症度評価データ集積を中心におこなった。研究協力者であるアレルギー科医師による気管支喘息、アスピリン喘息の診断・喘息重症度評価、再発時の喘息重症度の再評価を進めている。
システニルロイコトリエンが副鼻腔炎の難治化の病態に関与していると考えられている。システニルロイコトリエンの最終代謝産物である尿中ロイコトリエンE4を用いて本研究は進めている。本研究の意義は再発時の尿中ロイコトリエンE4推移に関する研究報告はこれまでなく、希少である。また、システニルロイコトリエンのコントロールは上気道である副鼻腔のみならず下気道炎症(気管支喘息)の病態解明・予後の改善につながる。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

順次データ集積を進めている。解析結果については現在取りまとめの途中である。

Strategy for Future Research Activity

2019年6月第5回Confederation of European Otorhinolaryngology and Head & Neck Surgeryで発表を予定している。英語論文として今後研究成果を取りまとめる予定である。

Causes of Carryover

コンピューター購入費用など実費と申請時の金額に差額がありました。