2021 Fiscal Year Annual Research Report
The basic and clinical research for spread and improvement of treatment results of sialendoscopic surgery
Project/Area Number |
18K16861
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan Komagome Hospital (Clinical research laboratory) |
Principal Investigator |
近藤 律男 東京都立駒込病院(臨床研究室), 耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍外科, 医長 (30773759)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | ステノン管狭窄症 / 唾液腺管内視鏡 / ステノン管吻合 / 歯科用ワイヤー |
Outline of Annual Research Achievements |
ステノン管狭窄症に対し唾液腺管内視鏡で初回手術を行ったが狭窄を解除できず後にステノン管切除吻合を行った症例について経過観察を継続し、最終手術から約3年半経過した時点での状況を第31回頭頸部外科学会で報告した。報告内容は以下の通りである。 症例は68歳男性。右ステノン管は完全に閉塞し他院で1週間に2回経皮的に穿刺を行い唾液吸引していた。当科初紹介受診となり右ステノン管狭窄症の診断で全身麻酔下右ステノン管拡張術を行った。唾液腺管内視鏡は挿入できたが、ステノン管開口部から10mm程度の部位に狭窄があり唾液腺管内視鏡はその部位を通過できなかった。内視鏡での拡張は断念しブジーによる拡張を試みた。ブジー先端を経皮的にエコーで確認しながらブジーを挿入するとステノン管から唾液が流出した。ブジーをガイドとしシリコンチューブを挿入した。チューブを吸収糸で2か所固定した。退院後にチューブが脱落し再度ステノン管は狭窄した。6か月後に全身麻酔下で外切開によるステノン管切除吻合を行った。盲端となっているステノン管を切除した後、ステノン管開口部からシリコンチューブを挿入し、これをステントとしてステノン管の吻合を行った。チューブは頬粘膜に2か所縫合糸で固定した。手術翌日にシリコンチューブが脱落し術後2日目に再手術を行った。ステノン管切除吻合部分からシリコンチューブを挿入すると口腔内のステノン管開口部に到達することができた。チューブを可能な限り耳下腺側に挿入しステノン管を吻合した。チューブを口腔内に2か所縫合糸で固定し閉創した。その後口腔内固定の縫合糸が外れるたびに再固定を行っているが、チューブの脱落はなく穿刺が不要となり3年経過している。
|