2019 Fiscal Year Research-status Report
唾液腺癌に対するホウ素中性子捕捉療法後のゲノム学的変化の解明
Project/Area Number |
18K16867
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
福本 一郎 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (70748764)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ホウ素中性子捕捉療法 / 耳下腺腺様嚢胞癌 / 癌遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
総合南東北病院耳鼻咽喉科においてホウ素中性子捕捉療法(Boron Neutron Capture Therapy: BNCT)施行後に腫瘍が再発・残存したため救済手術を行った耳下腺腺様嚢胞癌症例のプレパラートを用意した。その中から治療前後、双方のプレパラートを用意できた3症例のプレパラートからRNAを抽出し、それらを遺伝子レベルで網羅的に解析した。 治療前に比して、治療後発現が上昇している癌遺伝子、発現が低下している癌遺伝子をexcelを用いて整理し、BNCTによってどのような遺伝子変化が起きているかを検討した。またインターネット上にある公共データベースを用いてin silico解析を行い、ピックアップされた遺伝子をpathway解析し、癌転移・再発に関わる遺伝子、また最近話題となっている癌免疫遺伝子が関与していないかを解析した。 今後は今までのデータを用いて、耳下腺腺様嚢胞癌に対するBNCT抵抗性に関わる遺伝子をテーマに論文作成をする予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
基本的には今まで出ているデータを用いて論文作成する予定である。論文作成、submit、revise等を含めたとしても、概ね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度4月より千葉大学医学部附属病院耳鼻咽喉・頭頸部外科に異動となった。当科には癌遺伝子、癌免疫を研究するスタッフが多く在籍しているため、存分なディスカッションをしながら研究内容を深めていく予定である。
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Causes of Carryover |
適切な額を使用するように心がけていたが、上記金額を繰り越すこととなった。今後は論文作成に重点をおこうと考えているため、そのために使いたいと考えている。
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