2020 Fiscal Year Research-status Report
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18K16876
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
本田 圭司 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (90621079)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 前庭水管拡大 / 組織培養 / Notchシグナル伝達系 |
Outline of Annual Research Achievements |
内耳において内リンパ嚢は内リンパの吸収に関わる役割を担っており、その機能の破綻は先天性難聴で最も多い内耳奇形である前庭水管拡大症を引き起こす。 内リンパ嚢の細胞は2種類で構成され、そのうちの一方の細胞であるMitochondria rich cell (MRC)はイオン輸送に関わっており、前庭水管拡大症の原因遺伝子 を複数発現していることからも、このMRCの異常が前庭水管拡大症の直接の要因であると考えられる。もう一方の細胞であるRibosome rich cell (RRC)は、内リ ンパ嚢の形態維持に関わるとともに、MRCの前駆細胞の役割も果たしている可能性が、遺伝子プロファイル解析によって示唆された。 本研究の目的は、内リン パ嚢の2種類の細胞がどのような機構で分化するかを明らかにすることにある。本研究で得られた成果から、MRCへの分化誘導を促進 させる因子を同定し、前庭 水管拡大症の治療法の確立につながることが期待できる。 平成31年度も引き続き、野生型マウスから内リンパ嚢を採取し、組織培養系実験プロトコルの構築を 行った。日齢0-5のC57BL/6Jマウスを断首にて安楽死させた後、 両側の内耳を採取し、さらにマイクロダイセクションで内リンパ嚢を採取し嚢状の構造を保った 3次元培養および、嚢を2枚におろして上皮シートとして平面培養とする、二つの手法を試みて必要な培地やスキャフォールドの最適化を試みた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
内リンパ嚢を培養し顕微鏡検査が可能な安定した形態を保つことに問題が生じ、安定した培養系を確立できていないため、新たな方法を模索している。また、コロナ禍に伴う実験の縮小や他業務対応により予定通り実験を進められていない。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度まで延長申請を行った。同様の実験系で研究している他の研究室のプロトコルを参考に新たなプロトコルを確立した後、当初の計画に従い研究を進める予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍による実験縮小などの影響で、必要物品の購入などが遅れているため。
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