2019 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of biological significance of EBV-induced autophagy in pharyngeal epithelium
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18K16878
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
石川 和也 金沢大学, 医学系, 助教 (60623650)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | オートファジー / EBV / 上咽頭癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
EBV潜伏感染リンパ球 cell lineである、EBfaV-GFPを用いて実験を行なった。EBfaV-GFPはtetradecanoyl phorbol acetate(TPA)とbutyric acied(NaB)を添加することで溶解感染を惹起できる。この細胞をクロロキン(CQ;オートファジー阻害作用を持つ)やイベルメクチン(オートファジー活性作用を持つ)で処理し、オートファジー活性の変化が溶解感染に与える影響をMTTアッセイを用いて検討した。その結果、溶解感染を誘発したEBfaV-GFPにCQでオートファジーを阻害したもので著明に細胞が死滅することが明らかとなった。このことから、オートファジーが溶解感染による細胞死から細胞を守る作用があると考えられた。 この結果をもとにオートファジーが溶解感染の生産物の除去に関与し、細胞を守るのではないかという仮説を立案し、溶解感染を誘発したEBfaV-GFPをCQやイベルメクチンで処理し、オートファジー活性の変化がウイルス蛋白発現に及ぼしている影響をウエスタンブロットで評価したが、BZLF1とEBNA1ではウイルス蛋白発現に有意差は認められなかった。 また、上皮細胞でEBV感染によって惹起される細胞内オートファジー活性の意義を検討するため、リンパ球でのEBV潜伏感染モデル細胞としてGFP遺伝子が組み込まれたB95-8EBV株を溶解感染させ、培養液中に放出された組換えEBVを収集し、これをCD21を導入した正常上皮細胞に添加し感染させることで上咽頭癌と同様の上皮細胞におけるEBV感染モデル細胞を作成中である。
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