2018 Fiscal Year Research-status Report
新しい耳石機能検査を用いたBPPV重症度分類作成の試み
Project/Area Number |
18K16885
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
奥村 朋子 大阪大学, 医学系研究科, 特任研究員 (90734070)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 耳石動眼反射 / 良性発作性頭位めまい / 偏中心回転検査 |
Outline of Annual Research Achievements |
末梢性めまい疾患のなかで最も頻度の高い良性発作性頭位めまい症は通常は予後良好な疾患であるが、その中には手術まで必要な難治例が存在し長期間不快なめまい症状に悩まされている。我々は開発した新しい偏中心回転検査と3次元眼球運動解析により耳石器(卵形嚢・球形嚢)および半規管の機能を同時に生理的に評価できる画期的な手法を開発している。難治例になる原因は卵形嚢だけでなく他の前庭器にもあると仮定している。この検査法が確立すれば、BPPVの的確な予後診断が可能となり、患者も早期に社会復帰できる段取りが組め、無駄な検査も省けて医療経済的にも多大な効果が望める。また、この検査により他の原因不明のめまい疾患の病態解明にもつながる可能性が大いにあると考えられる。球形嚢の評価のために偏中心回転検査時の頭位を工夫して研究を追加した。球形嚢検査として頭をかたむける頭位では眼球の垂直成分の解析で評価可能であった。従来の方法と同様にNI-ER, NO-ERの0.5Hz以上で直線加速度に反応した眼球運動が観察された。これを患者にも応用する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
偏中心回転検査の頭位の工夫や周波数の調整もしながら、予定通り順調に研究は進んでいると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
患者に対して偏中心回転検査を行って症例数を増やしていく予定である。
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Causes of Carryover |
眼球運動記録用のカメラや解析用のコンピューターの調整で経費が生じたため。
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