2020 Fiscal Year Research-status Report
HPV陽性中咽頭癌に対する個別化治療に向けたct-DNAモニタリングの意義
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18K16888
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 秀憲 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (00804379)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | cfDNA / Liquid biopsy / HPV / Head and neck cancer |
Outline of Annual Research Achievements |
HPV関連頭頸部癌の放射線治療後の奏功評価におけるPET-CTとctHPVDNAを比較し、ctHPVDNAはPET-CTの偽陽性所見を補填しうること、そして両者を組み合わせることでより正確に予後を予測できることを明らかにし論文投稿した(Tanaka H, et al. Circulating tumor HPV DNA complements PET-CT in guiding management after radiotherapy in HPV-related squamous cell carcinoma of the head and neck. Int J Cancer 2021;148: 995-1005.)。さらに、HPV関連癌を検出するバイオマーカーとしてうがい液中のHPVがこれまで広く研究されてきたが、うがい液中のHPVDNAと比較し、血漿中のctHPVDNAはより高感度に検出できる(75% vs 94%)ことを見出した。さらに、ctHPVDNAは治療前の病気分類や腫瘍体積と相関を認めており、これらをまとめて現在論文投稿中である。放射線治療を行った中咽頭癌において、治療中のctHPVDNAをモニタリングしたところ、40GyまでにctHPVDNAが消失する群と40Gyに残存するも50Gyで消失する群、50Gy以降も残存する群の3群が存在することが明らかになった。50Gyまでに消失した症例では全例で遺残再発を認めていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に沿って研究がおおむね進行しており、期待された結果が一部得られている。Covid19感染症の流行に伴い、研究ペースが若干制限されてはいるが、今年度中に結果をまとめ論文投稿できる目途はたっている。
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Strategy for Future Research Activity |
放射線治療中のctHPVDNAモニタリングについて、dPCRによる測定は終了しており、今後は予後や画像所見との関連の解析を進める。モニタリングパターンは3群に分類できる見込みであり、これらの群での特定の蛋白発現を確認し、今年度中に論文投稿を行う。
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Causes of Carryover |
Covid19感染症の流行に伴い、研究の進行が若干遅滞したため。
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Research Products
(2 results)