2019 Fiscal Year Research-status Report
上咽頭癌におけるリゾフォスファチジン酸受容体5の発現解析
Project/Area Number |
18K16897
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
又吉 宣 琉球大学, 医学部, 委託非常勤講師 (60448587)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 上咽頭癌 / リゾフォスファチジン酸 / LPA5 |
Outline of Annual Research Achievements |
上咽頭癌の治療は手術治療が困難な部位にあるため、化学放射線治療が主体となって行われている。その発癌様式についてはEBウイルスの関与が指摘されているが、まだ不明な点が多い。 リゾフォスファチジン酸(LPA)は生体内に広く存在する生理活性脂質で、数多くの働きが知られている。その中でも癌細胞に関しては悪性形質の発現に関与することが知られている。LPAの受容体は細胞膜上にLPA1-6のサブタイプが存在することが知られており、LPA1を介したシグナリングにより、癌細胞の増殖能が亢進することが知られている。一方LPA4-6を介した作用については不明な点が多い。 申請者らはこれまでに頭頸部癌細胞株においてLPA4を介したシグナリングがLPA1を介したシグナリングに拮抗し、増殖能や遊走能を抑え悪性形質を改変する報告を行った。 本研究では上咽頭癌患者からサンプリングされた癌細胞組織のLPA1、LPA5、LPA産生酵素オートタキシン(ATX)、LPA分解酵素ACP6について発現解析を行い、臨床像との相関について調べる。現在上咽頭癌患者からのサンプリング組織よりmRNA抽出、cDNA作成を行い、real-timePCRによる解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上咽頭癌のサンプリング30例を行う予定であったが、目標数に達しておらず遅れている。 随時解析を行っており、症例数を蓄積している。
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Strategy for Future Research Activity |
随時症例を蓄積し解析を進めていく。
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Causes of Carryover |
症例数の蓄積が目標に達しておらず、次年度使用額に繰り越しが生じた。今後症例数を増やし、解析を進めていく。
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