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2022 Fiscal Year Research-status Report

喉頭乳頭腫における宿主局所免疫応答の解明

Research Project

Project/Area Number 18K16911
Research InstitutionKurume University

Principal Investigator

栗田 卓  久留米大学, 医学部, 講師 (20569355)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2024-03-31
Keywords喉頭乳頭腫細 / 細胞性免疫 / 腫瘍免疫微小環境 / 免疫チェックポイント関連分子 / ヒトパピローマウイルス
Outline of Annual Research Achievements

免疫チェックポイント関連分子であるPD-L1の染色態度に関して評価を行った。PD-L1は対象としたほぼ全ての組織において乳頭腫の基底層の細胞に強い発現を示していた。一方、基底層以上の細胞にも染色は見られたものの、染色性に一定の傾向は確認できなかった。PD-L1を含む免疫チェックポイント関連分子は細胞障害性T細胞の活性に抑制的に働くとされる。また、乳頭腫の原因であるヒトパピローマウイルス(HPV)は基底層に潜伏感染しているとされる。乳頭腫の基底層の細胞へのPD-L1発現がHPVまたは乳頭腫細胞の細胞性免疫からの逃避に関与しているものと推察された。前年度までに行ったCD8, PD-1, Foxp3の免疫組織化学とその解析から、CD8, PD-1, Foxp3の陽性細胞数はいずれも非再発群の方が多いという結果が得られていた。CD8の結果から、再発群の方が細胞障害性T細胞の数が少ないために、免疫系を介した腫瘍細胞の排除が生じづらいことを意味すると考えられた。また、PD-1
とFoxp3の結果から、非再発群では細胞障害性T細胞の働きが免疫チェックポイント関連分子や制御性T細胞によって抑制されている可能性があることを意味すると考えられた。以上より、非再発群における乳頭腫の発生においては、腫瘍局所での免疫に抑制的な因子によって細胞障害性T細胞の働きが抑制されることが乳頭腫一因となっていることが示唆された。また、再発群における乳頭腫の再発においては、腫瘍局所への細胞障害性T細胞の浸潤が少ないことが再発の一因であることが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

新型コロナウイルス感染症の影響で、日常の臨床業務等に割く必要のある時間が当初よりも増えたため、研究活動に割くことのできる時間が減った。

Strategy for Future Research Activity

現在、研究内容に関して論文投稿しており、その査読中である。論文の査読段階で必要に応じて追加の解析を行う。

Causes of Carryover

当該研究費以外の資金により研究が可能であった。次年度には論文掲載にかかる費用に当該研究費を用いる可能性がある。

URL: 

Published: 2023-12-25  

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