2018 Fiscal Year Research-status Report
特定波長可視光線の近視進行抑制作用メカニズムの追究と環境・疫学調査
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18K16934
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
鳥居 秀成 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (50445326)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 近視 / 眼軸長 / バイオレットライト / 光 / 波長 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は、予定通り東京都内の小学校・中学校において、慶應義塾大学医学部倫理委員会承認の下、学校長・保護者・生徒の同意を取得し、屈折値や眼軸長などを測定する近視検診を実施することができた。2018年度の近視検診結果は未発表であるが、小学校・中学校では2017年度も実施してきており、2017年度の結果に関し小学校・中学校ともに非常に高い近視の有病率であることを報告(鳥居ら、四倉ら、第72回日本臨床眼科学会、東京、2018年10月11日発表。演題名:東京都内の1小学校の近視有病率、など)し、現在論文にまとめている(Yotsukura E., Torii H. et al. in revision.)。さらにその結果を2019年4月20日(金)に東京で行われた第123回日本眼科学会総会のシンポジウム・一般講演における筆者の発表等で引用した。この高い有病率は非常に注目を集めており、当シンポジウムには取材申し込みが入った。また、環境因子も興味深い結果が出てきており、それについても現在論文化しているところである。このように近視検診・近視疫学研究の実施により、1999年の英文誌報告(Matsumura H. et al. Surv Ophthalmol. 1999)以来欠如していた日本人学童の近視有病率を英文論文として今後報告予定である。2018年度の結果も近視の有病率が非常に高いことが予想され、その横断・縦断研究などの結果を今後発表できるようにデータ解析等を進めている。さらに、ブラジル学童の近視疫学調査結果を用い、日本の近視疫学研究結果と比較するための準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ計画書通りに進行しているため、おおむね順調と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り、2019年度は2018年度と同様の疫学調査を行い、引き続き研究を継続していく予定である。また、現在申請している慶應義塾大学医学部倫理委員会の承認後、日本とブラジルの近視有病率や近視進行程度を比較する研究を開始する予定である。
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Causes of Carryover |
当初開始年度にパソコン・周辺機器を購入予定であったが、まだ以前購入したパソコン等が使用できており、未使用額が発生した。2019年度以後に購入予定である。
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