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2018 Fiscal Year Research-status Report

PRPH2変異により発症するStargardt病の発症機序の解明と治療法の開発

Research Project

Project/Area Number 18K16936
Research InstitutionJuntendo University

Principal Investigator

新井 英介  順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (60568210)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2020-03-31
KeywordsPRPH2 / A2E / Stargardt disease / 3D-retinal tissues / embryonic stem cells
Outline of Annual Research Achievements

1)マウスの網膜の経時的変化を確認するため、OCTにて外顆粒層の厚みをPrph2Rd2/wt(ヘテロ)マウス、Prph2Rd2/Rd2(ホモ)マウス、WTマウスの生後3週、4ヶ月、8ヶ月で計測した。生後3週では、各マウスで同程度であったのに対し、4ヶ月、8ヶ月では網膜の菲薄化が進んでいく様子が観察された。またヘテロマウスはホモマウスに比べ、菲薄化の程度が緩徐に進んでいた。変性が十分に進んでいる8か月のマウスを用いて視細胞層の詳細な観察のため、1D4抗体とPNA抗体を用いた免疫染色にて組織学的に評価した。視細胞層はホモマウスにおいてはほぼ消失しているのに対して、ヘテロマウスは8か月の時点においてもまだ視細胞外節が維持されている様子が観察された。生後3週のマウスを用いてPRPH2の発現を抗PRPH2抗体を用いたWestern blotと免疫染色にて調べた。Western blotの結果は画像処理ソフトのImage Jで定量化した。Western blotと免疫染色ともに、ホモマウスではPRPH2の発現が消失しているのに対し、ヘテロマウスでは半分程度に減弱している事がわかった。
2)SLO(共焦点型走査型レーザー検眼鏡)にてRPEに蓄積するA2Eやリポフスチンから発せられる自発蛍光をWT、ヘテロマウス、ホモマウスに加え、Abca4-/-マウスにおいても測定した。自発蛍光の強度はImageJで定量化した。Abac4-/-マウスでは、4ヶ月の時点ですでに過蛍光であったのに対し、ヘテロマウスはそれから遅れて8ヶ月で過蛍光を示した。これはヘテロマウスがAbca4-/-マウスより遅れてA2E、リポフスチンが蓄積するという事を示し、ABCA4-STGDよりもlate on setであるとういうPRPH2-STGDの臨床的特徴に一致していた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

1)Prph2Rd2/wtマウス、Prph2Rd2/Rd2マウスとAbca4-/-マウスを比較、ヒトの表現系とも比較することで、Prph2Rd2/wtマウス、Prph2Rd2/Rd2のいずれかがStargardt病疾患モデルとなり得るか確認する。
2)Prph2Rd2/wtマウス、Prph2Rd2/Rd2マウスにおいて、Stargardt病を引き起こす要因であり網膜毒性を示すリポフスチンやA2Eの蓄積があるか、またその蓄積の原因を調べる。
上記2項目まで概ね計画通り進行している。

Strategy for Future Research Activity

Prph2Rd2/wtマウス、Prph2Rd2/Rd2マウス、WTマウスにおいて、RPEに蓄積するリポフスチンにより発せられる自発蛍光を、蛍光顕微鏡にて比較し、蛍光強度をImageJで測定する。A2Eを高速液体クロマトグラフィー(HPLC法)にて測定する。
A2Eの蓄積の原因を調べるため、Western blotによって4ヶ月のPrph2Rd2/Rd2マウスとWTマウスにおけるABCA4, RDH12と8の発現を調べる。
そして、リポフスチンやA2Eを蓄積させる原因に対して有効な薬剤をPrph2Rd2/wtマウス、Prph2Rd2/Rd2マウスに投与する。
また、視細胞の豊富な正常ヒトiPS細胞由来の3次元立体構造を持つ眼杯を作製する。そして、Prph2変異によるStargardt病患者由来のiPS細胞と、遺伝子改変技術CRISPRを用いて遺伝子改変したiPS細胞から、Stargardt病疾患モデルと眼杯を作製する。さらにその疾患モデル対しマウスモデルと同様の病態が見られるか確認し、マウスに有効であった薬剤を投与する。

Causes of Carryover

物品、旅費、人件費等が当初予定していたものより、コストがかからなかったため、次年度使用額が生じた。次年度使用計画については、経費の主要な用途は消耗品で、研究の遂行に当たり、マウスの実験のためPrph2Rd2/wtマウス、Prph2Rd2/Rd2マウスとAbca4-/-マウスの飼育、購入費用、眼杯作製のため培地、抗生物質、ウシ血清や培養用フラスコ、ディッシュ、ピペットなどのプラスチック器具、ガラス器具、抗体、real-time PCR、ウエスタンブロット施行のための試薬の購入が必要である。また、情報交換や学会で研究成果を公表するために必要な出張経費、および論文発表の際の諸経費が必要である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2018

All Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] ES細胞由来の立体網膜組織作製におけるDHAによる視細胞への分化促進2018

    • Author(s)
      新井 英介, Bhubanananda Sahu, Lindsay Perusek, Vipul M Parmar, 村上晶, 前田亜希子
    • Organizer
      第122回日本眼科学会総会
  • [Presentation] DHA promotes differentiation of photoreceptor cells in 3D neural retinas2018

    • Author(s)
      Eisuke Arai, Bhubanananda Sahu, Lindsay Perusek, Vipul M Parmar, Akira Murakami, Akiko Maeda
    • Organizer
      ARVO Annual Meeting 2018
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2019-12-27  

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