2019 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of histone demethylase JMJD1A in diabetic retinopathy
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18K16941
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
塩野 陽 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (20737598)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 糖尿病網膜症 / jmjd1a |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病網膜症や滲出型加齢黄斑変性を始めとする血管新生、血管透過性亢進に対する治療薬として、血管内皮増殖因子(VEGF : vascular endothelial growth factor)阻害薬が広く使用されている。しかしながら、効果が不十分であったり、短期間しか効果が得られない症例も多く存在する。jmjd1aはヒストン脱メチル化酵素として知られていたが、近年、腫瘍領域でVEGFとは異なるメカニズムで血管増殖に関与していることが示された。本研究ではjmjd1a欠損(GKO)マウスを用いて、網膜血管におけるjmjd1aの機能解析を行い、VEGF阻害薬とは異なるメカニズムからのアプローチにより新規治療法の開発を目指している。 正常酸素下における網膜の血管成長程度の比較をjmjd1a欠損マウスと非欠損マウスで行った。Image Jのangiogenesis analyzer ( Carpentier ,2012 )を用いて、生後5日、生後12日、生後17日、5週齢において血管密度や血管長など比較したが、有意な差は認められなかった。 次にjmjd1a遺伝子欠損マウスを用いて、網膜における新生血管を定量するためにOxygen Induced Retinopathy model (OIR model)を作成した。その結果、非欠損マウスと比較してjmjd1a遺伝子欠損マウスでは新生血管の統計学的に有意な抑制が認められた。また無灌流領域において有意差は出ていないものの、jmjd1a遺伝子欠損マウスでは低下傾向を認めていた。 今後はマウス数を増やし、OIR modelでの再現性を確認したのち、ヒト網膜血管内皮細胞、またはjmjd1a欠損マウスのOIR modelの網膜での網羅的遺伝子解析を行いjmjd1aの網膜における機能解析を行う。
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Research Products
(6 results)