2020 Fiscal Year Research-status Report
内因性脂質メディエーターに注目した眼表面疾患の制御
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18K16966
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
岩本 怜 順天堂大学, 医学部, 助教 (10568207)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 脂質メディエーター / 角膜創傷治癒 / 12-HHT |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は眼表面疾患と脂質メディエーターについて以前より研究してきた。特に12-HHTは角膜創傷治癒に促進的に働く脂質メディエーターであると報告している(Iwamoto S et al. Sci Rep. 2017)。今回我々は臨床研究に結びつけるため、ヒト臨床サンプル(涙液)における12-HHT濃度の測定を試みた。ヒト涙液の12-HHT濃度を測定することで、眼表面疾患の有無で12-HHT産生に違いを評価することが目的である。基礎疾患のない正常サンプルの涙液を測定したが、測定にバラツキが多く、また、検出限界以下という結果もあった。これは涙液採取量が短時間で多く採取できなかったこと(脂質は室温で分解されるため、サンプル採取とその後の保存を短時間で行う必要がある)、またサンプルの精製に苦慮したためと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ヒトサンプルの涙液を採取し、脂質メディエーターを検出する際、サンプル量が当初予定していたよりも採取できず、脂質定量でうまく検出できなかったためと考えられる。また、2020年は新型コロナウイルスの影響で研究施設の一時閉鎖や早期帰宅を余儀無くされたため、進めたい研究をほとんど進めることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒトサンプルの採取をより効率よくし、脂質定量の精製方法についても検討してゆく。また、もう一つのテーマでもあるマウスアレルギー性結膜炎モデルにおけるレゾルビンの効果についても進めてゆきたい。
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Causes of Carryover |
次年度はヒトサンプル(涙液)を使用した脂質定量が可能であれば本年度の続きを行いたい。もし難しいようであれば、マウスアレルギー性結膜炎モデルにおけるレゾルビン点眼の効果を検証する実験を行いたい。
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Research Products
(1 results)