2018 Fiscal Year Research-status Report
ヒト角膜移植後のドナー抗原感作時期の判定とその機序解明
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18K16969
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Research Institution | Meiji University of Integrative Medicine |
Principal Investigator |
三好 淳一朗 明治国際医療大学, 医学教育研究センター, 助教 (60811057)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | cHCEC / IFN-γ-ELISpotアッセイ / アロPBMC |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】新しい再生医療である培養ヒト角膜内皮細胞(cHCEC)の前房内注入療法は拒絶応答が見られず良好な成績をあげている。マウス角膜内皮細胞移植モデルではアロ抗原感作が生じないとの先行知見を踏まえ、ヒトの末梢血リンパ球(PBMC)を用いたヒトIFN-γELISpotアッセイによって、患者へのcHCEC移植での免疫感作についてヒトでのアロ応答を経時的にin vitroで評価検討した。 【方法】cHCEC移植患者の移植前と移植2週後、ならびに健常者の末梢リンパ球(PBMC)を採取した。PBMC をcHCEC、もしくはアロPBMCと48時間共培養し、IFN-γ-ELISpotアッセイを用いたspot数評価にてアロ応答の評価を行った。 【結果】アロPBMCに対するspot数(41.9±15.5, 以下、mean±SE)は無刺激コントロール(3.8±1.7)と比較して有意に増加していたが(p<0.001)、アロcHCECに対するspot数(5.4±3.0)には有意差が見られなかった(n=5, p<0.001)。cHCEC移植患者のPBMCにおいて、移植に用いたものと同じドナーcHCECに対する術前のspot数(5.1±2.3)と術後2週後のspot数(3.0±1.1)には有意差が見られず、無刺激とも有意差が見られなかった(n=7)。ただ、アロPBMCに対するspot数は術後2週のPBMCにおいて有意に減少していた(17.7±24.7, p<0.05)。 【結論】cHCECはアロ免疫原性が低く、直接IFN-γ産生を誘導しない。cHCEC移植2週後でもドナー抗原に対してIFN-γを産生する免疫感作は生じておらず、cHCEC移植ではアロ抗原感作が生じないと結論付けた。なお、液性免疫の増強効果の欠如は別報で確認済である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
IFN-γ-ELISpotアッセイを用いたspot数評価にてのアロ応答の評価について、cHCECはアロ免疫原性が低く、直接IFN-γ産生を誘導しない。cHCEC移植2週後でもドナー抗原に対してIFN-γを産生する免疫感作は生じておらず、cHCEC移植ではアロ抗原感作が生じないと結論付けられるなど一定の結果が得られていると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒトIFN-γELISpotアッセイを用いて、移植に用いた残存組織を培養してresponderとして用い、ドナー抗原についての免疫原性、ドナー抗原に感作される時期、それが陰転化してトレランス誘導された可能性、について検討を行う。いかなる条件下で免疫原性が発現するか、角膜のどの部位に免疫原性が高いか、などの評価を行う。
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Causes of Carryover |
当初購入を予定していた、IFN-γの購入費が少なく済んだため。また学会参加費、旅費、人件費が不要であった
今後もドナーに対する免疫応答の評価のための薬剤購入に使用
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Research Products
(1 results)