2018 Fiscal Year Research-status Report
New construction of animal model for keloid and investigation in novel drugs
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18K17010
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Research Institution | Kobe City Medical Center General Hospital(First Clinical Division, Second Clinical Division, Third |
Principal Investigator |
池田 実香 地方独立行政法人神戸市民病院機構神戸市立医療センター中央市民病院(第1診療部、第2診療部、第3診療部, 中央市民病院, 医長 (20464224)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ケロイド / モデル動物 / 抗線維化薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度1月より、形成外科での9症例12検体のケロイド患者の切除検体の提供を受け、12検体は組織病理学的評価のためにパラフィンブロックおよび凍結ブロックを作成した。またRNA採取し遺伝子発現の評価のための凍結組織も採取保存した。さらに5検体は動物への移植を行った。移植片のサイズと重量は指定範囲内とし、動物の背部に背骨を中心に左右皮下に一つづつのブロックを移植した。抗線維化薬は2種類の濃度にわけ、移植片への投与を行った。採取時期は二つに分けて採取している。この移植検体も、パラフィンブロックおよび凍結ブロック、RNA採取のための凍結組織の採取を行った。また平行して、ケロイド移植モデルの評価を再度行うべくケロイド組織の移植を行い、同様にパラフィンブロック・凍結ブロック作成を行なっている。またRNA採取用の凍結組織は動物組織を除去し、移植後の重量の変化も記録している。 平成30年度は検体の持続的な供給に力を注ぎ、検体数を集めることに成功した。また、その検体を動物に移植し、薬剤の投与もおこなった。次年度は、これらの研究検体を用いて、組織学的検索および遺伝子学的検索を行う予定となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コントロールとしての正常皮膚組織の提供数が少なく、比較・評価が困難になっている。次年度は、正常皮膚の検体の取集に努力し、コントロールを得、解決する。 染色抗体の選別に時間がかかり、組織学的評価が遅れているが、令和元年度は主に組織学的検索と解析、および遺伝子発現の検索と解析に力を注ぐ予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
検体数は順調に増加し、移植検体数も得られているため、平成31年度(令和元年度)は主に、組織学的評価を中心に研究をすすめる。また、組織よりRNAを採取し、本来ヒト生体内のケロイドで増加している分子が、動物移植後も維持できているかを検証し、動物モデルの確立をさらに確かなものとする。 また、移植組織に投与した抗繊維化薬の濃度依存性および期間依存性の移植ケロイド組織の変化を組織学的検索にて検索し、抗線維化薬のケロイドへの効果を確認し、至適濃度を決定したい。
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Causes of Carryover |
今年度は抗体を用いた組織学的検索やプライマーを用いたPCR等の研究は行なっていないため、次年度にそれらのための研究費を使用する予定である。
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