2019 Fiscal Year Annual Research Report
Functional analysis of membraneanchored serine protease inhibitors in oral squamous cell carcinoma.
Project/Area Number |
18K17029
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
山本 晃士 宮崎大学, 医学部, 助教 (50776953)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 口腔扁平上皮癌 / HAI-2 / prostasin / matriptase |
Outline of Annual Research Achievements |
上皮細胞膜結合クニッツ型セリンプロテアーゼインヒビターであるHAI(HGF activator inhibitor)とその標的プロテアーゼの口腔癌における意義について研究を行った。
1. 当研究室の研究において、HAI-2は口腔癌において腫瘍促進に機能しており、それはprostasinを抑制することによると報告した。そこで、ヒト口腔扁平上皮癌組織を用いた免疫組織化学を行ったところ、prostasinは強い浸潤を示す口腔扁平上皮癌で発現が著しく低下していた。また、臨床病理組織学的検討において、prostasin低発現群で予後不良な傾向を認めた。そこで、培養ヒト口腔扁平上皮癌細胞株を用いた検討により、prostasinは口腔癌細胞で著明に発現低下しており、がん抑制遺伝子として働くこと見出した。 2. HAI-1とHAI-2、そしてその標的プロテアーゼの一つであるmatriptaseの局在と活性化についての検討を進めた。 3. HAI-1ノックアウトヒト口腔扁平上皮癌細胞株を用いた検討を行った。免疫不全マウスへの舌移植において、コントロール株に比べてHAI-1ノックアウト細胞株では腫瘍形成能が亢進した。HAI-1ノックアウト細胞では腫瘍内・周囲のリンパ管数は増加し、リンパ管浸襲が優位に増加した。また、リンパ節転移も増加した。今後、HAI-1ノックアウトによるリンパ管新生、リンパ節転移増加のメカニズム解明のため、さらなる検討が必要である。
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Research Products
(6 results)