2018 Fiscal Year Research-status Report
コンポジットレジン修復欠陥の非侵襲的3D動的評価と臨床手法評価および開発への応用
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18K17060
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
林 樹莉 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (60803187)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 光干渉断層計 / 転化率 / OCT / バルクフィルコンポジットレジン / 界面ギャップ / 重合収縮 |
Outline of Annual Research Achievements |
光干渉断層計(OCT)を用いて、コンポジットレジン修復界面ギャップ形成のタイミングやパターンをリアルタイム観察し、得られたデータよりソフトウェアAmiraを用いて修復物界面ギャップ形成量の3D定量解析の手法を新たに開発した。 上記の新しい手法を用い、4mm深さ窩洞のバルクフィルコンポジットレジンによる一括充填時の3Dギャップ形成定量解析を行った。また修復物周囲ギャップのみならず、コンポジットレジンの体積重合収縮率についても、上記の方法を応用し、測定に成功した。充填用コンポジットレジンの大きな関心の一つである転化率は、超微小硬さ試験およびラマン分光法を用いて測定され、多角的に材料の性質比較を行った。これらの成果はDental Materialsに投稿、採択された。また窩洞体積(修復物容積)とC-factorという直接法コンポジットレジン修復の予後を左右する窩洞要因と窩壁適合性の関連について、開発した手法を用いて検討を行い、2018年7月のInternational Association of Dental Research (IADR)にて口頭発表を行った。同結果につき現在論文作成中である。 3D的手法の確立から、OCT最大の利点である非破壊的、即時的な組織内部観察という特徴を、総体的な視覚化及び定量解析にも応用できたという点で、非常に有意義な成果を得た。 開発された手法を用いた材料学的評価は、修復用コンポジットレジンのみならず、間接法修復における接着性レジンセメントと歯質・修復物の界面評価への応用が可能である。2016年より保険適応となり症例の急増とともに短期予後における脱離が問題となっているCADCAMレジンブロックを用いたクラウン修復の内部適合性についてもこの手法を用いて現在検討中であり、歯科臨床に有意義な提案をもたらすことが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3D定量解析の確立により、コンポジットレジンやレジンセメントの体積収縮およびそれに起因する歯質変形、亀裂の発生など、研究計画に記した様々な評価が実現可能となった。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度に開発した3D的解析手法を活用し、コンポジットレジン修復欠陥の評価を、界面ギャップ形成だけでなく歯質/修復物変形や亀裂についても総合的に検討する予定である。さらに熱負荷・咬合圧負荷による影響についても検討し、より臨床に即した評価を目指す。 上記したコンポジットレジン修復物容積、C-factor、窩洞適合性について、またCADCAMレジンクラウンと内部適合性についての結果は、2019年度中の論文投稿を目指している。
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Causes of Carryover |
当年度はデータ保存用ハードディスクの追加購入不要のため余剰金が発生した。次年度の購入に充てる。
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Research Products
(2 results)