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2020 Fiscal Year Research-status Report

PJDを応用した機能性フッ素化アパタイト成膜による新規予防填塞法の開発

Research Project

Project/Area Number 18K17094
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

泉田 一賢  東北大学, 歯学研究科, 助教 (70803617)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
KeywordsPJD / FHA / 臨床試験
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、ハイドロキシアパタイトにフッ素を配合し、齲蝕予防効果を付与した新規PJD法による齲蝕予防処置の検討である。ハイドロキシアパタイトにフッ素を配合したFHA粒子の開発は既に行っており、PJD装置を用いた最適噴射条件の検討を一昨年度より実施していた。噴射角度90度、噴射距離3mm、噴射時間30秒、PJDノズル走査速度2mm/秒、エアー供給圧0.5MPaの条件において、最も効率的にFHA成膜が可能となった。成膜層の厚みは平均0.05mmで、SEMで断面観察を行ったところ、均一な成膜層が確認できた。
次年度には臨床試験を予定しているため、本年度は試験モデル、プロトコルの検討を中心に行った。被験者数は10名、健全な下顎両側小臼歯を対象歯とし、成膜前に歯面の清掃ならびにラバーダム防湿を実施し、上記の噴射条件のもと成膜を行う予定である。成膜後には、ポリッシングペースト(GC)を用いて研磨を行う。成膜面は視覚的評価および、シリコーン印象材を用いたレプリカ法にて評価し、成膜面の厚みは非接触3次元測定装置とレーザー顕微鏡で計測する。評価スケジュールは成膜前、成膜直後、1週間後、1カ月後とし、各評価日に膜厚を評価するとともに、齲蝕の発生の有無とレベルをインピーダンス測定する。また、本試験の患者満足度も調査する。以上の内容を整理し、プロトコルを立案した。さらに、臨床試験において上記の成膜条件にて適切に噴射、成膜を行うことができるよう、歯科用ユニットと昨年度に購入したモーションビジトレーナーを用いて、噴射位置の確認を行い、成膜に対する環境整備を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

FHA粒子の開発は既に実施済みであり、最適噴射条件も確立した。噴射角度90度、噴射距離3mm、噴射時間30秒、PJDノズル走査速度2mm/秒、エアー供給圧0.5MPaがその条件である。PJD装置におけるノズル内へのFHA粒子の目詰まりが問題点であったが、頭頸部用内視鏡カメラと流体解析装置を用いてノズル内の目詰まりの原因が粒形とエアー供給圧にあることがわかり、均一な円形の粒形を呈するFHA粒子を、供給圧0.5MPaにて噴射することで、目詰まりすることなくスムーズに噴射できることが明らかとなった。
また、次年度実施予定の臨床試験に向けて、これまでの研究結果、PJD関連の探索的臨床研究、探索的治験、検証的知見のプロトコルを参考に、FHA成膜に関するプロトコル立案を行ったが、概ね試験内容がまとまってきている。以上より、PJD装置によって問題なく噴射が可能である点、プロトコル内容がほぼ整理できている点から考え、本研究は概ね順調に進展しているものと考える。

Strategy for Future Research Activity

被験者10名、下顎両側小臼歯頬側面(健全歯)を対象して、FHA成膜実験を行う予定である。成膜前に歯面の清掃ならびにラバーダム防湿を実施し、噴射角度90度、噴射距離3mm、噴射時間30秒、PJDノズル走査速度2mm/秒、エアー供給圧0.5MPaの噴射条件のもと成膜を行う予定である。成膜後には、ポリッシングペースト(GC)を用いて研磨を行う。成膜面は視覚的評価および、シリコーン印象材を用いたレプリカ法にて評価し、成膜面の厚みは非接触3次元測定装置とレーザー顕微鏡で計測する。評価スケジュールは成膜前、成膜直後、1週間後、1カ月後とし、各評価日に膜厚を評価するとともに、齲蝕の発生の有無とレベルをインピーダンス測定する予定である。研究成果は学会発表および論文にて報告する予定である。
上記とは別に、PJD法によるHA成膜の探索的臨床研究の延長として、長期(5年以上経過)の成膜面評価に関するデータが集まってきており、こちらも整理して学会発表および論文での報告を検討している。

Causes of Carryover

次年度に臨床試験を予定しており、被験者への謝金への考慮が必要であると判断した。また、臨床試験実施後の学会発表、論文投稿への費用が必要であると判断し、次年度使用額が生じた。

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Published: 2021-12-27  

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