2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of capture of Exosome by protein
Project/Area Number |
18K17104
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
吉田 光孝 東京歯科大学, 歯学部, 臨床講師 (20755029)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | エクソソーム / 液体生検 / 人工ペプチド / 分離カラム / EpCAM / コート剤 / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、がんの悪性化に伴い発現が亢進するとされる EpCAM 分子を指標とした診断法開発を目的としている。最終的には、 EpCAM 分子に結合するコート材をつかって悪性のエクソソームを分離したい。その手段としては、エクソソーム表面の蛋白をもとにした分離カラムの応用を目指している。さまざまな細胞が放出したエクソソームをカラムに通すことで EpCAM 陽性のエクソソームを分離して回収したい。まずは、培養細胞の放出したエクソソームで分離条件を確立してから、体液への応用を目標とする。 これまでの研究成果は、以下の五項目にまとめられる。①培養細胞上清よりエクソソームを回収する方法の確立。具体的には、細胞培養上清を密度勾配遠心にかけることで、高純度のエクソソームを分離する条件を確立した。②ヒトの全唾液よりエクソソームを回収する方法の確立。細胞培養上清における精製条件を唾液に応用した。ここでは、唾液特有の粘性除去に工夫を要した。③ EpCAM 分子に結合する人工ペプチドの取得。効率的に機能ペプチドを合成できるようになった。④人工ペプチドを用いたコート材の合成に成功。基盤によってコーティングの相性が異なり、それぞれの至適条件があった。⑤コート材(基盤上)と EpCAM 陽性エクソソームの結合を確認。あくまで平面上であるが、 EpCAM 陽性エクソソームを捕捉する条件を確立した。今後は、これらを更に発展すべく研究を継続していく予定である。
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