2020 Fiscal Year Research-status Report
日中ブラキシズム是正指導としての行動変容法の効果を客観的に定量評価する
| Project/Area Number |
18K17114
|
|---|
| Research Institution | Niigata University |
|---|
Principal Investigator |
高嶋 真樹子 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任助教 (10547590)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
| Keywords | 顎関節症 / 筋筋膜痛 / 咀嚼筋痛障害 / 行動変容法 / せん断弾性波 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
顎関節症の寄与因子として考えられているAwake Bruxismに対する是正指導として，行動変容法が推奨されている．行動変容法によって顎関節症の改善を示す報告が多数されているが，その効果を示すデータはアンケートやVAS値など客観性に乏しいものが多い。本研究は，咀嚼筋痛を訴える顎関節症患者に対して行動変容法のランダム化比較試験を行い，術前術後の超音波診断装置を用いた筋肉の硬さと終日筋電図測定による客観的定量評価することで，行動変容法の効果を科学的に解明する事を目的とする．
本年度は咀嚼筋障害患者への行動変容法の効果について，超音波診断装置および筋電図測定装置を使用し判定する計画を立てた．
昨年度より引き続き，院内からの患者群のボランティアを募集し実験を行った．当院受診した患者から被験者を抽出し，行動変容法を行い，超音波診断装置及び筋電図測定装置を用いて治療効果を比較し検討した．
１．被験者：行動変容法介入群，対照群の2群に無作為割り付け行った．
２．測定方法：行動変容法の内容は，日本顎関節学会専門医３名のいずれかにより行動変容法に位置づけられる習慣逆転法を用いた指導及び説明を行った．咬筋の硬さの測定には超音波診断装置ACUSON S2000(シーメンス社製)を用い、2017年に高嶋らが報告した手法で行った．測定は超音波診断装置の操作を習得している顎関節学会専門医１名が測定し，その評価は各被験者がどちらの群に割り付けられているかわからない別の専門医が治療開始前と開始後のデータを評価することで盲検化とした．
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
外部委託する予定であった筋電図測定評価は，2020年度に国内メーカーより，筋電図測定装置及び解析ソフトの発売が行われたことから，解析ソフトの購入を行い，筋電図分析をすすめた．新型コロナウイルス感染症の影響に伴い，病院に来院する患者人数の減少，外来の中段により，プロトコルに沿って進められる被検者の減少により，被検者が少なかったため，次年度に継続して被検者を募集することとなった．
|
| Strategy for Future Research Activity |
患者における被検者の募集を継続歯，データ取得分については筋電図測定結果の解析を進め，咀嚼筋痛障害患者への行動変容法の効果について，超音波診断装置および筋電図測定装置を用いた結果について評価を行い，治療効果を判定することについて検討する．
研究結果について補綴学会もしくは顎関節学会にて発表し，検討を行う予定である．
|
| Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響に伴い，病院に来院する患者人数と被検者の減少，プロトコルに沿って進められる被検者の減少により，被検者が少なかったため，研究の進捗状況が芳しくなかった．次年度に継続して研究を遂行することとなった．
|
