2019 Fiscal Year Research-status Report
顎顔面補綴治療における皮膚貫通型インプラントの組織学的弱点と改善法の開拓
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18K17124
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
成松 生枝 九州大学, 歯学研究院, 助教 (70808146)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | インプラント / 軟組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
顎顔面補綴治療では、欠損が重篤かつ複雑な様相を呈する。そのため、補綴装置の安定は困難であり、強固な維持源としてインプラントが応用されている。しかし、顎顔面インプラントの成功率は著しく低い。これは、「皮膚」を貫通する特殊性が要因の1つであると思われる。 本研究は、口腔粘膜と皮膚を貫通するインプラント周囲軟組織の相違点を解析する。さらに、皮膚とインプラント間における軟組織封鎖性の向上を目的とした。 ラット上顎右側第一臼歯抜去後、実験用インプラントを埋入し、口腔内(顎骨)モデルを作製した。反対側天然歯を対照とし、インプラント周囲組織(Ladewig’s fibrin染色による形態評価)および軟組織封鎖性(Horseradish peroxidase:HRP浸透距離の評価)を検討した。結果、インプラント周囲では、軟組織封鎖性の低下を認めた。 また、ラットの口腔粘膜(頬部)、皮膚(背部)を採取し、それぞれ上皮および線維芽細胞をチタンプレート上で培養後、細胞活性(接着能・増殖能・移動能)を評価した。 今後は皮膚貫通インプラント周囲の軟組織封鎖性を評価し、その改善しうる条件の検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
動物実験における口腔外インプラントモデルの作製に時間を要した。そのため、進捗状況はやや遅れていると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
皮膚貫通インプラントの軟組織封鎖性を向上しうる条件を検討する。 細胞実験では、チタンプレートの表面処理や増殖因子の添加等を行う。また動物実験にて、口腔外インプラントモデルを確立し、インプラント周囲軟組織を評価する。
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Causes of Carryover |
動物実験におけるモデルの作製に時間を要すると判断した。また、n数を確保し、実験を進めていく予定であり、取得したデータの解析を順次行う。そのため、次年度に残額を使用する。
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[Journal Article] Novel Application Method for Mesenchymal Stem Cell Therapy Utilizing Its Attractant-Responsive Accumulation Property2019
Author(s)
Ueda Nobuyuki, Atsuta Ikiru, Ayukawa Yasunori, Yamaza Takayoshi, Furuhashi Akihiro, Narimatsu Ikue, Matsuura Yuri, Kondo Ryosuke, Watanabe Yu, Zhang Xiaoxu, Koyano Kiyoshi
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Journal Title
Applied Sciences
Volume: 9
Pages: 4908~4908
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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