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2018 Fiscal Year Research-status Report

Mechanism clarification of peri-implantitis based on bone quality

Research Project

Project/Area Number 18K17126
Research InstitutionNagasaki University

Principal Investigator

加藤 初実  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 研究協力員 (30613608)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2020-03-31
Keywordsインプラント周囲炎 / 荷重 / 炎症 / 骨質 / 骨関連細胞 / コラーゲン
Outline of Annual Research Achievements

インプラント周囲炎はインプラント治療における難治性の併発症であり、病態進行の速さ、浸潤する炎症性細胞の構成等、歯周炎とは異なる組織破壊機序が指摘されている。またその発症と進行には、細菌感染のみならずインプラントへの力学的負荷も大きな影響を与えることが示唆されているものの、これまで科学的な実証に至っていない。
そこで本研究では、1)ラットにおける荷重負荷インプラント周囲炎モデルを開発すること、ならびに、2)インプラント周囲骨のコラーゲン線維の配向性と骨関連細胞の解析により、組織破壊における骨質変化を解明することを研究目的とした。
本年度は、LPS誘発性インプラント周囲炎モデルの作成に取り組んだ。ラット上顎第1大臼歯を抜歯して4週間後にインプラントの埋入とフロイントアジュバンド活性を利用したLPS(口腔細菌由来)腹腔内投与による免疫化を行う。追加免疫はその4週後に行い、さらに3日後からインプラント周囲粘膜溝内にLPSを毎日注入してLPS誘発型インプラント周囲炎モデルの作成に挑戦した。LPS投与1、2、3、4週後にラットを屠殺してインプラント周囲硬軟組織を組織形態学的、免疫組織化学的に解析した結果、LPS投与2週間以降で、軟組織においては血管数の増加、多形核白血球の著しい浸潤、M1マクロファージの異常集積などを認め、強い炎症状態を呈していた。一方、硬組織においては、インプラント周囲骨組織の異常吸収、破骨細胞数の増加、空の骨小腔数の増加に加え、コラーゲン線維の配列が大きく乱れていることが分かった。以上より、実験によって臨床像に近いインプラント周囲炎を惹起することができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究の目的は、1)ラットにおける荷重負荷インプラント周囲炎モデルを開発すること、ならびに、2)インプラント周囲骨のコラーゲン線維の配向性と骨関連細胞の解析により、組織破壊における骨質変化を解明することにある。
本年度は、この研究の根幹に当たるLPS誘発性インプラント周囲炎モデルの開発に成功し、その組織的な解析も進めることができたため、現在までの進捗状況として、(2)おおむね順調に進展していると判断した。

Strategy for Future Research Activity

1)LPS-荷重誘発型インプラント周囲炎モデルの開発と解析
本年度に開発したLPS誘発型インプラント周囲炎モデルに荷重付与を併用することで、LPS-荷重誘発型インプラント周囲炎モデルの開発を行い、各種解析を展開する。具体的には、組織形態学的解析、免疫組織化学的解析、遺伝子検索、マイクロアレイやプロテオーム解析などを行う計画を立てている。
2)各種解析による骨質変化の相違と関連分子の探索・同定
1)で開発したモデルを本年度のLPS誘発性インプラント周囲炎モデル、ならびにコントロールと比較することで骨質変化の相違や関連分子を探索する。具体的には、組織形態学的解析、免疫組織化学的解析、遺伝子検索、マイクロアレイやプロテオーム解析で得た結果を比較検討することで、骨質がどのように変化し、それはどうして惹起されるのかのメカニズムについて検討する。

Causes of Carryover

本年度は学会発表を行わなかったため、当初計画していた旅費が発生しなかったことが次年度使用額が生じた理由である。
また、本年度分かったことにインプラント埋入の成功率が低いことが挙げられ、これはラットがより多く必要なことを意味しており、係る試薬も多くなることが予想される。
そこで次年度は学会発表を行い、また論文化を目指して研究を継続する。本年度の未使用額は実験を成功させるために必要な実験動物(ラット)や必要な研究試薬等の購入に充てる計画である。

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Published: 2019-12-27  

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