2020 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の認知機能向上を目指した咀嚼と認知課題のdual taskトレーニング効果
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18K17137
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
稲用 友佳 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (50802302)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | dual taskトレーニング / 咀嚼 / 認知機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,咀嚼運動と認知機能課題とのdual task(以下咀嚼dual task)トレーニングが,認知機能の向上に寄与か検証することを目的としている.まず非侵襲的に脳活動を計測し,その変化を指標として認知機能向上に効果的な咀嚼dual taskの条件を探索・同定し,次いで,ランダム化比較試験により咀嚼dual taskトレーニングの認知機能に対する効果を検証する. 令和2年度は昨年度に学会発表した内容に関する論文執筆,投稿を行い,現在査読段階である.口腔内環境が変化した際の口腔運動を学習するメカニズムを脳活動の変化から明らかにした.具体的には口蓋床装着による口腔内環境の変化からの適応過程を,口蓋床により阻害される舌運動の変化と脳活動の経時的変化から検討した.脳活動の測定は機能的磁気共鳴画像法を用い,分析は認知神経生物学分野の協力を得て行った.その結果,口腔内環境の変化に対する舌運動の適応には,角回および楔前部における感覚情報の統合と動作イメージの形成が関わることが示唆された.本研究の結果から,口腔運動をトレーニングとして行う際には,トレーニング直後はその遂行に必要な脳領域の活動の増加を認め,その運動に適応する過程でそれらの領域の活動が収束することが予想された.今回の結果を認知機能と口腔運動のdual taskに関わる脳領域を同定し,その運動が認知機能向上のトレーニングとして適切なのかを,活動する脳領域の経時的変化から明らかにすることを目的として,準備を進めている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍において,十分に予備実験での検討ができなかったが,論文執筆など現状で進行できる部分を進めた.
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度中に,効果的な咀嚼dual taskの条件を検討するための実験を行う.
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Causes of Carryover |
コロナ禍で学会発表に関する経費があまりかからなかったため.次年度は論文執筆の際にかかる費用への使用を予定している.
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