2019 Fiscal Year Research-status Report
マイクロギャップ離開に起因したインプラント周囲骨吸収の発生機序解明と予防法の開発
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18K17150
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松崎 達哉 九州大学, 歯学研究院, 助教 (70736694)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 歯科インプラント / マイクロギャップ / インプラント周囲炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
歯科インプラントにおけるインプラント体ーアバットメント間に存在するマイクロギャップの為害性は既知の事実であり、現在問題となっているインプラント周 囲炎の発生と大きく関与している。また、インプラント上部構造装着後(プロビジョナルレストレーション装着後)の機能負荷開始時点からマイクロギャップの 影響が強く見られることから、応力とマイクロギャップの離開は大きく関与していると考えられる。 今年度は本研究課題において、マイクロギャップが生じる因子をインプラントーアバットメントの連結機構及びインプラント上部構造装着後に付加される応力量 に限定し、荷重負荷量の違いによるマイクロギャップの動態の変化について観察するという研究計画に基づいて実験を実施した。 静滑車によるインプラントーアバットメント連結体への荷重負荷装置を九州工業大学・坂井准教授のご協力のもと製作し、インプラントーアバットメント連結部 のマイクロギャップの動態を実体顕微鏡にて観察および記録した。 荷重負荷量を変化させることで、ギャップの離開量に変化が見られるが、ある一定の荷重量を超えた時点でマイクロギャップの離開量はプラトーに達することが 示された。 また、マイクロギャップの観察が容易なバットジョイントタイプのインプラント体について、インターナルコネクション・エクスターナルコネクションの2タイ プについて荷重量の違いによるマイクロギャップ量の変化を観察し、コネクションの形状やタイプの違いによってマイクロギャップ量に大きな差があることが判 明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
開始後1年は荷重負荷装置の開発に時間を費やす予定であったが、工学部の支えもあり、想定より早く完成した。機能負荷を想定した荷重をかけた際のマイクロギャップ量の変化についてまずは予備実験を行い、考察する予定であったが、昨年度の実験期間中にマイクロ ギャップ量の離開について、実体顕微鏡を用いて離開する瞬間の動画を撮影することに成功した。今年度は連結様式の違い(エクスターナル、インターナル)によるマ イクロギャップ量の動態の変化が見えれたことは当初の予定以上に新たな知見を得られたと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の実験により昨年行っていた荷重負荷量によるギャップの離開量の変化について、ある一定の荷重量を超えた時点でマイクロギャップの離開量はプラトーに達することが複数のメーカーのインプラント体で示された。 また、マイクロギャップの観察が容易なバットジョイントタイプのインプラント体について、インターナルコネクション・エクスターナルコネクションの2タイ プについて荷重量の違いによるマイクロギャップ量の変化を観察したが、2つのタイプによって大きな差があることが判明した。 最終年度となる次年度は本現象に対してより学術的な考察を加えるため、FEMモデルを作成し、連結機構の違いによって、どのような機序で本年度得られたようなマイクロ ギャップの離開量の違いが生じるのかをシミュレーションする予定としている。
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Causes of Carryover |
実験計画においてインプラント体の価格が高額であり、物品費のほとんどを占める。 今年度は実験装置の開発、予備実験としての荷重負荷を行ったため、統計的に処理できるほどのインプラント体を用いた実験を行っておらず、購入予定のインプ ラント体は次年度に繰り越すこととした。
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Research Products
(2 results)