2020 Fiscal Year Annual Research Report
Establish indicators of therapeutic effect judgment for Nivolumab using Dynamic MRI
Project/Area Number |
18K17169
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
藤田 麻里子 岡山大学, 歯学部, 客員研究員 (90714535)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 頭頚部癌 / 扁平上皮癌 / DCE-MRI / PD-L1 / 免疫組織化学染色 |
Outline of Annual Research Achievements |
「再発又は遠隔転移を有する頭頸部がん」に対し、免疫チェックポイント阻害薬を用いた治療が2017年頃から国内で開始され始めている。免疫チェックポイント阻害薬を使用するにあたり、 PD-L1の発現量が全生存期間に影響することが確認されている。しかし、これら免疫療法の効果を予測するものは現在生検での精査のみであり、非侵襲的にそれらの効果を予測する指標が確立された場合、臨床的な汎用性は高い。 本研究は、頭頚部領域の扁平上皮癌に対するニボルマブの奏効率をDyanamic contrast enhanced MRI (DCE-MRI)でスクリーニングすることを目的として行われた。具体的に①DCE-MRIを撮像した扁平上皮癌患者のリスト作成、②:腫瘍内のPD-L1の発現・微小血管密度(MVD)の免疫染色による評価、③:CIcurve・PD-L1・ 微小血管密度、それぞれの相関の統計学評価が行われた。 本研究により、頭頚部癌のDCE-MRIから解析されたいくつかのCIcurveパラメータとPD-L1の発現率に有意な相関が認められた。また、PD-L1の発現率の多寡により、高陽性群、低陽性群、陰性群の3群に分けて比較を行ったところ、高陽性群とCIcurveパラメータとの間により強い相関関係が認められ、高陽性群と陰性群との間には明らかな有意差を認めた。 また、CIcurveパラメータと微小血管密度との比較においても、微小血管密度を高発現群と低発現群に分けた際、高発現群とCIcurveパラメータとの相関の方が低発現群より強く認められた。 本研究により、DCE-MRIから解析されたCI curveパラメータを用いることで、口腔扁平上皮癌における免疫チェックポイント阻害薬の治療効果を予測し得ることが示唆された。
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