2021 Fiscal Year Annual Research Report
Pharmacokinetic analysis of tumors in the maxillofacial region using Dual Energy CT
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18K17170
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
北本 江梨奈 九州大学, 歯学研究院, 助教 (40760476)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | dual energy CT / 顎顔面領域 / 口腔癌 / 頸部リンパ節転移 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、顎顔面領域に低濃度造影剤対応のdual energy CT (DECT) プロトコールを確立し、緻密な造影剤変化量を利用した薬物動態解析を行い、顎顔面腫瘍およびリンパ節転移の診断精度を向上させることである。 今年度は、二層検出器型 DECTでこれまで蓄積してきた臨床症例の解析を始めたところで終了した。2019年度から今年度末まで、扁平上皮癌かつ頸部リンパ節転移疑いの診断で、原発切除術および頸部郭清術を行った約30症例を対象とし、DECT画像から算出したパラメータが転移リンパ節の診断に有効か解析途中である。(倫理委員会承認済み。2022年第62回学術大会・第18回定例総会・第13回アジア口腔顎顔面放射線学会で発表予定、論文作成中。) 二層検出器型 DECTでは、口腔内金属アーチファクトの低減効果が弱く、解析困難な症例が全体の4割以上見られたため、より金属アーチファクト低減効果の高い他社 DECTでの臨床応用に向けて、模型実験で検証を行ってきた。しかし、こちらは軟組織の再構成関数がまだ腹部と胸部領域に限られており、顎顔面領域の臨床応用には今後数年かかりそうな現状である。 本研究の計画当初では、顎顔面領域腫瘍に対して perfusion CT撮像プロトコールの決定、薬物動態解析まで発展させていく予定であったが、最終年度の現状では、適応症例が口腔内金属の全くない腫瘍症例に限られるという極めて困難な状況となった。歯科金属が全くない若年層か、無歯顎で他に治療中の全身疾患のない高齢者層が主な対象となるため、見込み症例数は年間数例程度である。そのため、perfusion CT導入に関しては時期尚早と判断し、使用予定していた助成金は返納し、研究終了とした。
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Research Products
(3 results)