2018 Fiscal Year Research-status Report
上皮成長因子受容体を標的としたターゲティング型薬剤導入法の確立
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18K17176
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
平林 文香 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (20808406)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 材料資料準備 / プロトコール作成 / 情報収集 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、①EGFRを標的とした細胞特異的な薬剤導入法の確立② EGFRに関わる抗腫瘍効果の機序の解明と新規癌免疫療法の 開発③ 非臨床動物実験モデルの開発を目的としている。平成30年度は、まず実験を開始するにあたり必要な道具資料の収集、そしてプロトコールの作成を行った。細胞は以前より使用しているヒト扁平上皮癌細胞株であるCa9-22細胞に加え、舌癌細胞株HSC-3、HSC-4、SAS細胞を継代培養を行い、それぞれの細胞のEGFRの発現度を確認し、どの細胞が実験に適しているか検討を行った。また、マイクロバブルに修飾する抗体の検討を行った。また抗体修飾マイクロバブルの作製においても、さらに効率的な薬剤導入を目指して、修飾する抗EGFR抗体の量を調製し、新たなマイクロバブルの作製を検討している。今後の人への応用実験へ向けて、倫理委員会で承認されているプロトコールに基づき、実験の準備を進めている。そのために、口腔外科関連の学会に参加し、現在臨床で行われている実際の化学療法の薬剤や方法について情報収集を行い、研究モデルの検討に役立てている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在実験に用いる細胞や抗体の選定を行っているが、時間がかかっている。また人への応用実験においては、倫理委員会で承認を得た実験を行っていく予定だが、慎重に症例の選択を行っている段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、これまでin vitroの実験系で確立してきた新たな癌治療の効果を、動物実験モデル、ヒトにおいて検討する。超音波も、治療用と画像用のものを両方使用することにより、診断と治療を同時に行うことを期待する。そのために、vivoの実験プロトコールを再度確認し実験を行う。並行して、倫理委員会で承認を得た実験を行う症例を選択し、ヒトに対する当該実験の効果の検討を行いたいと考えている。
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Causes of Carryover |
昨年度の研究はvitroの研究がメインであったため、今後vivo、ヒトの実験に用いる動物や試薬、機材等の購入に費用が掛かる分を今年度に繰り越しを行った。また、今後、病理組織標本の染色についての試薬も購入し、使用する予定である。
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