2019 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation around the ganglion with the image to perform stellate ganglion block safely
Project/Area Number |
18K17182
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
鈴木 まどか 日本歯科大学, 生命歯学部, 助教 (80757310)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 超音波ガイドSGB / ランドマーク法 / 奏功率 / リスク / 比較試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
星状神経節ブロック(SGB)は、ペインクリニックで用いられている治療法である。従来はランドマーク法(LM-SGB)が主流で盲目的な手技であるため、一定の知識と慣れが必要である。近年、超音波ガイド下SGB(US-SGB)が広く施行され、画像で解剖を把握できるため、安全なブロックが行えるとの報告があるが、LM-SGBとの効果の差を詳細に調べた論文は少ない。また、LM-SGBは穿刺目標点が横突起基部、US-SGBでは頸長筋内と針先の位置が異なる。頸部には血管や神経が集中しているため。LM-SGBでは血管損傷を起こすリスクが高く、頸部血腫による気道閉塞が生じることがある。本研究ではLM-SGBとUS-SGBにおける奏功率の違い、リスクの評価、安全な治療を行う上で画像観察における注意点の検討を行うことを目的とした。 対象は 顔面神経麻痺あるいは三叉神経麻痺に対して、SGBを施行する患者(男性2名、女性4名)とした。同一患者にLM-SGBとUS-SGBを施行し、SGB前と10・20・30分後の耳部・鼻部・頬部の皮膚温を測定・算出し、ホルネル徴候や合併症、リスク評価について検討した。皮膚温度変化(℃)はUS-SGBの耳部・鼻部・頬部でSGB前と比較して10分後(+1.01・+1.19・+1.07)、20分後(+1.01・+1.19・+1.07)、30分後(+0.98・+0.74・+0.79)、LM-SGBにおいては10分後(+0.78・+0.97・+0.72)、20分後(+0.99・+0.85・+0.65)、30分後(+0.82・+0.58・+0.5)と有意にUS-SGBの温度上昇が大きかった。ホルネル徴候には有意差はなかった。LM-SGB施行後反回神経麻痺が3例認められたが、US-SGBでは1例で認められた。US-SGBは解剖学的評価できることから、安全で確実な施行が可能である。
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