2018 Fiscal Year Research-status Report
人工知能を用いたシェーグレン症候群の自動診断および治療法の選択・治療効果の予測
Project/Area Number |
18K17184
|
Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
木瀬 祥貴 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (30513197)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | Deep learning / シェーグレン症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度の研究は、シェーグレン症候群患者および健常者(唾液腺に疾患がなく他の目的で撮影した患者)における耳下腺のCT画像を使用し、Deep Learningによる診断精度の分析を行った。結果としてはDeep learningの診断精度はaccuracyが96.0%、sensitivityが100%、specificityが92.0%、AUCが0.960であった。熟練した放射線科医と経験年数が3年未満の放射線科医と比較したところ、Deep learningは熟練した放射線科医(accuracy98.3%、sensitivity99.3%、specificity97.3%、AUC0.996)と同等の診断精度を有し、経験年数が3年未満の放射線科医(accuracy83.5%、sensitivity77.9%、specificity89.2%、AUC0.797)よりも有意に高い診断精度を示した。このことから、Deep learningによるシェーグレン症候群のCT診断精度は臨床的に有用であり、放射線科医の診断のサポートに成り得ることが示唆された。 顎下腺に関しては対象患者の脂肪変性が高度であり顎下腺自体がほとんど残っていない症例が多かったため行うことはできなかった。またMRIに関してもデータがフィルムで存在しデジタルデータが少なかったため行うことはできなかった。これらを補うため、追加項目として超音波画像による耳下腺・顎下腺の分析を開始している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究に必要な物品を購入することができた。 Deep learningによるシェーグレン症候群のCT画像診断精度は、accuracyが96.0%、sensitivityが100%、specificityが92.0%、AUCが0.960と非常に高く熟練した放射線科医と同等の診断精度を有していたため、その臨床的有用性を証明できた。顎下腺およびMRI画像の分析に関しては、対象患者の状態や画像データの状態により行うことはできなかったが、超音波画像を追加項目に含めることで対応した。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度は、平成30年度に使用した画像に加え冠状断や矢状断の画像を追加し、診断精度が向上するか否かを検討する予定である。 また、超音波画像を追加しシェーグレン症候群患者と健常者の耳下腺・顎下腺をDeep learningで分析し診断精度を求め、放射線科医との比較を行う予定である。
|
Causes of Carryover |
(状況) 参加した国際学会(インド)にかかる費用が予想よりも低かったため。 (使用計画) Deep learningに使用する画像数は1万枚をはるかに越えそのデータを保存しバックアップできるNASの購入および、研究に必要な物品を購入するために使用する予定。
|
Research Products
(3 results)