2018 Fiscal Year Research-status Report
HDSI法を用いた抗菌性積層造形チタン人工骨の開発
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18K17185
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
山本 佳代子 大阪医科大学, 医学部, 助教 (70814094)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 骨再生 / 混酸・加熱処理 / 積層造形 / 骨セメント |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は頭蓋部骨欠損部の再建材料として、純チタン粒子から自由造形が可能な選択的レーザー溶融法(SLM法)を用いて新規骨再生マテリアルの開発を進めている。これまでに、SLM法造形チタン人工骨に様々な生体活性処理を施し、ラットなどの小動物の骨欠損での基礎研究を行ってきた。その結果、混酸・加熱処理を施したSLM法チタン人工骨が良好な骨形性能を示すことを明らかにした(第25回硬組織再生生物学会学会賞受賞)。 本申請課題では、SLM法造形チタン人工骨を埋植する際の最適な固定方法の確立を目的に、新規骨セメントの開発を目指し、生体活性処理を施したチタン粉末を、医療用セメントに添加することで、骨形成能と抗菌性を併せ持つ、新規生体セメントの開発を企画している。 留学先であるThe University of British Columbia, Oral Biological and Medical Sciencesの研究室は、Adhesive materialの研究を主に行っており、現在までに様々な新規生体接着材料の研究・開発を行っている。 予備研究として、申請者はチタン粉末を添加することによる既存医療用セメントの機械的性質の変化を検討した。その結果、チタン粉末の添加により既存医療用セメントのdiametral strengthは著しく向上し、compressive strengthは低下しないことを明らかにした。また、その機械的性質の変化は添加するチタン粉末の割合に依存しないことを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予備研究としてチタン粉末の添加により既存医療用セメントのdiametral strengthは著しく向上し、compressive strengthは低下させないことを明らかにした。更に、臨床応用を目指すに適する機械的強度を得ることができると考えられる、チタン粉末粒径・添加割合を明らかにした。したがって,おおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はチタン粉末に混酸・加熱処理を始めとする様々な生体活性処理を施し既存医療用セメントに添加した試験体を作製し、その機械的強度測定とMIC試験等の抗菌試験および擬似体液中でのアパタイト形成能をin vitroで実施する予定である。 生体材料として十分な機械的強度・抗菌性・骨形成能を有することをin vitroで確認した上で、ラットなどの実験動物を用い、生体骨欠損部における新規生体セメントの有効性と安全性の検証に移行する。
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Causes of Carryover |
チタン粉末に生体活性処理を施すため数種類の試薬を購入予定であったが、今年度は予備研究として無処理のチタンを使用した。そのため予定していた物品購入費に至らなかった。次年度は、生体活性処理用の試薬、擬似体液作製のための試薬や器具を購入予定である。
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Research Products
(10 results)