2021 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanical stress signaling and BMP signaling in osteocytes
Project/Area Number |
18K17227
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
長野 公喜 九州大学, 歯学研究院, 助教 (60737089)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 骨理モデリング / BMPシグナル |
Outline of Annual Research Achievements |
骨リモデリングは、成長因子シグナルやメカニカルストレスなど、様々な因子によって制御されているが、その詳細なメカニズムについては未だ明らかになっていない。骨細胞はメカニカルストレスを受容し、骨リモデリングを制御する司令塔としての役割を果たしている。本研究ではマウスに運動負荷を与え、骨細胞の形態や成熟度などを多面的に解析することで、メカニカルストレス応答における BMP シグナルの役割の一端を明らかにすることを目指した。本研究の成果は骨リモデリング制御機構全体の解明に向けて有用な知見となる。 当初、骨芽細胞特異的 BMP受容体ノックアウトマウスを用いる計画であったが、ノックアウトマウスの生体数確保が困難であったため、野生マウスとBMP受容体阻害剤を用いた実験を追加した。野生マウス(各群n=10)にBMP受容体阻害剤を運動の直前あるいは直後に投与し、運動負荷を加えた後の骨の状態を対照マウスと比較し多面的に解析した。運動負荷としてマウス用トレッドミルを用いて 1 日 30 分間の強制運動を 3 週間行った。 カルセイン染色による骨二重標識によって骨形成速度を計測したところ、BMP受容体阻害剤を投与した群では、運動刺激による骨形成作用が減少した。また、骨細胞や破骨細胞特異的遺伝子の発現について、Real-time PCR 法を用いて解析したところ、阻害剤を投与した後に運動した群では運動単独の群に比べて増加傾向を示した。以上の結果から、BMPシグナルとメカニカルストレスによるシグナルが相互作用していることが示唆された。
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