2020 Fiscal Year Annual Research Report
Involvement of Atypical Protein Kinase C lambda/iota in Malignancy of Oral Squamous Cell Carcinoma
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18K17232
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
馬場 隼一 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (40644539)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | aPKCλ/ι / OSCC |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き,がんの増殖,転移に関与しているとされるALDHとaPKCλ/ι過剰発現の相関を調査した.まず,ALDH免疫組織学的染色のプロトコールを作成したのち,臨床検体76症例を用いてALDH免疫組織学的染色を実施した.しかしながら,今回の検体ではALDHの発現とaPKCλ/ι過剰発現のあいだに相関は認めなかった. E-cadherinは細胞間の接着に関わるタンパクであり,その不活化ががんの発生や転移に関与していることが知られている.また,胆管癌においてE-cadherinとaPKCの負の相関が報告されていること,舌扁平上皮癌においてE-Cadhelinと頸部リンパ節転移の相関が報告されていることから,OSCCにおけるaPKCλ/ι過剰発現とE-cadherinの発現に相関がある可能性について調査した.本研究で使用している臨床検体76症例に対しE-Cadhelin免疫組織学的染色を行い,その発現とaPKCλ/ι過剰発現を統計学的に比較した.しかしながらaPKCλ/ιの過剰発現とE-cadherin発現のあいだに相関は認めなかった. 昨年度にヒト口腔扁平上皮癌細胞株(HOSCC細胞株)をスクリーニングし,aPKCλ/ιを過剰発現するHOSCC細胞株を同定し,aPKCλ/ι阻害薬を用いた細胞増殖能の実験を行い,細胞増殖が阻害されることを確認している.そこで,aPKCλ/ιをノックダウンしたHOSCC細胞株を樹立させ,阻害薬による効果を検証する計画であった.しかしノックダウン細胞株の樹立に苦戦を強いられ,予定していた細胞実験までたどり着くことはできなかった.研究機関は終了したが,プロトコールの見直しを行いながら引き続き本研究は継続する予定である.
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Research Products
(1 results)