2020 Fiscal Year Research-status Report
口腔癌オルガノイドを用いた再発に関わるM2マクロファージの機能解析
Project/Area Number |
18K17233
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
大久保 牧子 横浜市立大学, 医学研究科, 客員研究員 (10780611)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 口腔癌オルガノイド / M2マクロファージ |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔癌において治療後再発の制御は予後の改善のために重要で、申請者はこれまでに治療により腫瘍内へ誘導されたCD11bを発現する骨髄細胞がM2マクロファージ(M2Mφs)へ分化し,再発に貢献することを見出した.M2Mφsは培養系では血管新生などの様々な腫瘍促進性を有することが報告され,治療の標的として注目されているが,複雑ながん微小環境におけるM2Mφsの役割や作用機序には不明な点が多い.特に再発に関わる役割はほとんど分かっていない.そこで本研究ではがん本来の微小環境を再現する目的で、がんオルガノイド培養の確立を試み,その中で口腔癌再発に関わるM2Mφsの多様な役割の解明を目的とした.本年度はヒト口腔扁平上皮癌細胞株のOSC-19細胞と,生検や手術で得たPatient-derived cell (PD cell)による2種類の口腔癌オルガノイドの作製を行った。まずはOSC-19細胞株を用いてオルガノイドの作製を試みるため、OSC-19細胞に血管内皮細胞,間質系幹細胞を添加した懸濁液を専用の小型ディンプルプレートで三次元培養を行った.詳細な条件検討を行い培養方法を確立した後,細胞増殖,血管新生,薬剤耐性(シスプラチン,ドセタキセル,セツキシマブなど),放射線感受性などを検討した。放射線感受性は実験系の設定が難しく現在も条件検討中である。薬剤耐性はある程度の結果を得られている。血管新生に対しても結果が得られ始めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
現在までに口腔がんオルガノイドの作成方法を確立しているが、臨床情報をトレースできるかどうかの解析が人材不足もあり滞っている。
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Strategy for Future Research Activity |
オルガノイドの作製方法を確立できたため、今後は様々な微小環境構成成分を添加して数種類のアッセイ系にて解析を推進していく予定である。
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Causes of Carryover |
コロナウィルス感染症拡大のため、移動制限があり解析が進んでいないことにより試薬の購入が下回ったことが理由。今後は大学院生などの協力を得て、より多くの実験を行う。
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