2020 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of immune cells to delayed tooth movement in craniocerebral dysplasia
Project/Area Number |
18K17240
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
坂東 加南 東北大学, 大学病院, 医員 (20772198)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 免疫細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
鎖骨頭蓋異形成症は骨牙細胞分化の必須転写因子であるRunx2の遺伝子変異による遺伝性疾患であり、顕著な歯の移動遅延が認められるため、矯正歯科治療が非 常に困難であり、未だに適切な治療法が確立されていない。近年、骨代謝に影響をおよぼす免疫系の関与が注目されている。同症患者の多くが反復性感染症に罹 患し、易感染性であることから、免疫機能の異常が推測されることから、本研究は、新しい視点から鎖骨頭蓋異形性症の易感染性、歯の移動遅延の原因となる免疫細胞を同定、機能解析することにより、鎖骨頭蓋異形成症の顎顔面、口腔内の病態を明確にし、新たな矯正歯科治療方法の開発への基盤および感染症への治療 法を提供することを目的とする。 Runx2は、骨牙細胞の必須転写因子として知られているが、免疫細胞においても形質細胞様樹状細胞 (pDC)、好塩基球、natural killer (NK)細胞において発現が 確認されている。しかし、口腔内における免疫細胞における Runx2 の発現については、検討されていない。 そこで、まず、これら細胞を含む免疫細胞を歯周組織から単離し、Runx2 の発現を 確認たところ、歯周組織においても、樹状細胞および好塩基球においてRunx2の発現が確認された。 次に、これら細胞のRunx2発現がメカニカルストレスに影響を受けるかを検討した。樹状細胞のRunx2発現はメカニカルストレス負荷によって上昇が認められた。次に、これら細胞の矯正的歯の移動に与える影響を検討した。好塩基球を枯渇するため、Ba103抗体を腹腔内投与したが、歯周組織中の好塩基球を枯渇することはできなかった。
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