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2019 Fiscal Year Research-status Report

Periostinが関与する咬合刺激低下歯の歯周組織回復メカニズムの解明と応用

Research Project

Project/Area Number 18K17247
Research InstitutionTokyo Medical and Dental University

Principal Investigator

臼見 莉沙  東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, プロジェクト助教 (90706946)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords歯科矯正学 / 咬合機能低下 / ペリオスチン / スプライシングバリアント
Outline of Annual Research Achievements

これまで、咬合刺激低下後に矯正力を用いてラット臼歯を移動させる実験系において、咬合刺激の低下が歯根膜における退行性変化をもたらし、そのような咬合刺激低下歯を矯正力によって移動した場合、正常咬合歯とは異なる移動様相を呈し重篤な虚血障害を生じることを明らかにした。さらに、LIPUS照射によりその萎縮変化を軽減することを明らかにし、その結果、血管系だけでなくコラーゲン線維の産生および改造を担うTwist1-related periostinの関与が重要であることを発見した。そこで本研究は、上述した申請者の一連の研究結果を踏まえ、未知であるperiostinが関与する咬合刺激低下歯の歯周組織回復メカニズムの解明を目的とし研究計画を立案した。立案時の平成30年度実施計画としてはTwist依存性periostinが関与する咬合刺激低下歯の賦活化を挙げている。歯の移動開始後3-7日においてVEGF-1およびVEGFR-2は、CD31陽性細胞だけでなく他の歯根膜細胞にも発現が認められ経時的に増加することから、組織再生・修復過程への関与が疑われたため、歯根膜細胞におけるVEGF-AによるVEGFR-2の発現誘導、ならびにTwist1によるperiostin発現誘導に関して、不死化歯根膜クローン細胞の作製を行うこととした。しかし安定した細胞株の樹立が困難であり、譲渡いただいたペリオスチンのExson-17部位、 Exson-21部位およびExson-17&21部位の欠失したスプライシングバリアントのマウスの骨・歯を対象とした予備的解析によりにより、ペリオスチンの骨縫合や歯の萌出についてペリオスチン・スプライシングバリアント間の骨・歯の疾患における機能的差異を検討することとした。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初2年目3年目に予定していた動物実験計画を先に進めることで全体の研究として遅れの無いよう研究計画の順番を変更した。ペリオスチンノックアウトマウスの全容を明らかにしたのちin vivoの研究に移行予定である。

Strategy for Future Research Activity

ペリオスチンの骨、歯の萌出等に与える影響を明らかにしたのちに、咬合刺激低下歯に対する効率的な矯正学的移動システムの構築として、in vitroの実験としてラット上顎切歯に咬合板を、下顎切歯に金属冠をそれぞれ装着し上顎第一臼歯 (M1) の咬合刺激を排除(ラット臼歯咬合刺激低下モデル)し、矯正的歯の移動として10gfのTi-Niコイルスプリングを用いM1の近心移動を開始する。移動開始1、2、3および7日後に、M1の移動様相ならびに周囲骨の骨性状をマイクロCTを用いて評価する。また、非脱灰新鮮凍結切片を作製し、歯の移動時における歯根膜の変化を、VEGF、VEGFR-1、VEGFR-2やTwist1、 periostin、CtgfおよびRunx2等の各種の血管新生因子および血管標識因子、フリーラジカル、炎症性サイトカイン、細胞外マトリクスなどの免疫組織学的解析、リアルタイムPCRによるメッセージレベルでの発現の定量化やイムノブロッディング法によるタンパク質レベルでの発現量の分析を行う。その後、
1) 咬合刺激低下歯の実験的歯の移動時にLIPUSを照射する方法
2) 咬合刺激低下歯に軽度の虚血負荷を繰り返し与えたのち矯正力を用いて移動する方法
に関する比較解析を行い、咬合刺激低下歯に対する効率的な矯正学的移動システムを検討する。

Causes of Carryover

歯根膜細胞におけるVEGF-AによるVEGFR-2の発現誘導、ならびにTwist1によるperiostin発現誘導に関して、不死化歯根膜クローン細胞の作製を行うこととした。しかし安定した細胞株の樹立が困難であり、譲渡いただいたペリオスチンのExson-17部位、 Exson-21部位およびExson-17&21部位の欠失したスプライシングバリアントのマウスの骨・歯を対象とした予備的解析によりにより、ペリオスチンの骨縫合や歯の萌出についてペリオスチン・スプライシングバリアント間の骨・歯の疾患における機能的差異を検討することとし、当初の研究計画遂行順序に変更があったため。

  • Research Products

    (1 results)

All 2019

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] ペリオスチンスプライスバリアントの頭蓋骨および歯の形成における役割の解明2019

    • Author(s)
      石原聖子、臼見莉沙、笠原由紀、大石修史、柴田佳那、清水康広、石田雄之、金香佐和、細道純、谷山義明、小野卓史
    • Organizer
      第78回日本矯正歯科学会学術大会

URL: 

Published: 2021-01-27  

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