2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a Root Surface Caries Preventive Material with Curcumin Peptide
Project/Area Number |
18K17280
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
泉井 秀介 大阪大学, 歯学研究科, 招へい教員 (00806052)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | クルクミン / 歯周病 / Porphyromonas gingivalis / 外膜小胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
ウコンの抽出物であるクルクミンが、Porphyromonas gingivalis外膜小胞の細胞毒性作用からヒト歯肉上皮細胞(HGE)を保護するかを調べた。外膜小胞(OMVs) はPorphyromonas gingivalis ATCC33277、W50、W83をTSB培地を嫌気条件下で培養し、0.22μmのフィルターでろ過後、100,000xg、60分間、4度で遠心分離、BCA protein assay kitで濃度を調整、ヒト歯肉上皮(HGE)細胞を刺激するために使用した。炎症性サイトカインの発現はリアルタイム逆転写ポリメラーゼ連鎖反応法と酵素結合免 疫吸着検査法で調べた。また遊走能に対する効果はスクラッチ創傷法で検討した。さらにHGEとOMVsを共培養し、OMVsの付着や侵入への効果は共焦点顕微鏡を用 いた。クルクミンのHGEアポトーシスに対する効果も共焦点顕微鏡を用いて調べた。 Porphyromonas gingivalis ATCC33277、W50、W83由来のOMVで刺激したHGE細胞におけるIL-6、IL-1β、TNF-αの遺伝子発現は、クルクミンによって用量依存的に有意に抑制され、タンパク質産生の抑制も認められ た。さらに、クルクミンは、OMVの細胞移動に対する細胞毒性作用を抑制した。またクルクミンは、用量依存的にOMVの細胞への付着と侵入、および細胞のアポ トーシス死を抑制した。これらの結果はクルクミンが、線毛タイプが異なるP. gingivalis 外膜小胞の細胞障害作用に対して顕著な抑制効果を示し、歯周病予防の可能性を示した。
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