2018 Fiscal Year Research-status Report
酸化ストレス可視化マウスによる、抗がん剤の酸化ストレスの検討
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18K17284
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
片岡 広太 岡山大学, 大学病院, 助教 (80744185)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 酸化ストレス / 分子イメージング / 化学療法 / 口腔粘膜炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
我が国におけるがん治療は外科手術、化学療法、放射線治療が行われるが、近年は侵襲の少ない化学療法が多用されるようになっている。化学療法には様々な副作用が伴うが、口腔領域では口腔粘膜炎が挙げられる。口腔粘膜炎はがん治療患者のQuality of Lifeを低下させ栄養摂取にも悪影響を与え、がん治療の障害となりうる。口腔粘膜炎を予防することは、がん治療を円滑に進める上で大変重要であるが、その予防法については確立されていないのが現状である。本研究の目的は、抗がん剤による活性酸素種産生に対し、抗酸化物質を用いた際の酸化ストレスの動態をリアルタイムに可視化・検討し、口腔粘膜炎の予防に効果的な抗酸化物質の投与方法を探索することである。 初年度では、マウスモデルにおける抗がん剤による口腔粘膜炎の惹起と酸化ストレスマウスを用いた酸化ストレスの可視化について検討した。申請時には5-fluorouracilの濃度を20-450mg/kgと幅広く設定していたが、文献検索を進めより効率的に口内炎を惹起できるモデルについて検討し、50mg/kg,100mg/kg,200mg/kgと補助的に酢酸の舌下面塗布といった具体的な実験計画を決定した。 また決定されたサンプルサイズや予算について検討したところ、酸化ストレス可視化マウスのメイティングが必要になったため、トランスジェニックマウスの搬入業者や動物実験施設との効率的な繁殖について検討した。現在、メイティングを行ってサンプル数の確保を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
酸化ストレス可視化マウスの発光測定に適したマウスを準備するため、業者と交渉を長期間行ったため、繁殖の開始が遅れたため。
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Strategy for Future Research Activity |
繁殖の遅れに対応するため、酸化ストレス可視化マウスの成体を追加購入して、繁殖効率を改善する。サンプル数を確保次第、5-fluorouracilを用いた口腔粘膜炎の酸化ストレスの可視化について検討する。
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Causes of Carryover |
繁殖が予定より遅れており、酸化ストレスの可視化計測に必要な試薬を購入しなかったため。 繁殖用の成体を追加購入、計測に必要な試薬等を当初の予定通り購入予定となっている。
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