2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the evaluation method of dysphagia for patients with COPD
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18K17299
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
大平 真理子 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (30733555)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 摂食嚥下障害 / 嚥下スクリーニング法 / COPD / 呼吸器疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
摂食嚥下機能評価方法であるMann Assessment of Swallowing Ability(MASA)は、24の観察による評価項目で、誤嚥のリスクや摂食嚥下障害のリスク判定を行うことができる。 摂食嚥下機能障害を引き起こす疾患はさまざま存在するが、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や喘息も摂食嚥下障害を引き起こすことが報告されている。 本研究では、都内の呼吸器内科クリニックを受診したEAT-10 によるスクリーニングを実施し摂食嚥下障害を疑い、当院摂食嚥下リハビリテーション科を受診した呼吸器疾患患者に対し、MASAや各種スクリーニング検査を実施し、MASAの有用性や摂食嚥下障害の要因を検討した。 MASAと嚥下内視鏡検査、改定水飲みテスト、Functional Oral Intake Scaleでは相関を認めた。MASAの評価項目では、「嚥下と呼吸」「声」「咽頭相」「咳反射」の項目のスコアが低くなる傾向があった。脳血管疾患を想定した評価項目ではあるが、呼MASAは吸器疾患患者の呼吸や咽頭機能のスクリーニング検査として使用可能なことが考えられた。聖隷式嚥下質問用紙によると、「食事中のむせ」「声の擦れ」「硬いものが食べにくい」といった問題点を自覚する者が多かった。MASAの評価項目と聖隷式嚥下評価項目による食事時の自覚症状と一致する項目がある。硬いものが食べにくい」という訴えについて、MASAでは準備期や口腔期の問題は指摘できなかったが。COPD患者では筋力低下も報告されていることから、咀嚼能力や咬合力などを追加で検討する必要が考えられた。今回の対象者では、画像検査上、誤嚥を認めるものはいなかったので、誤嚥の評価に適応可能かは判定できなかったが、摂食嚥下障害の評価としてMASAの使用も検討できることが示唆された。
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