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2019 Fiscal Year Research-status Report

認知機能改善効果のある中鎖脂肪酸を摂取した要介護高齢者の覚醒状態と栄養改善の効果

Research Project

Project/Area Number 18K17301
Research InstitutionThe Nippon Dental University

Principal Investigator

佐々木 力丸  日本歯科大学, 生命歯学部, 助教 (90533307)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords中鎖脂肪酸 / 認知症高齢者 / 覚醒状態
Outline of Annual Research Achievements

中鎖脂肪酸が認知症高齢者の覚醒状態の改善に寄与し食事摂取量の増加が図れれば、高齢者の栄養状態の改善につながり、低栄養状態も改善すると考え、施設入居高齢者に対して、中鎖脂肪酸を摂取させた。さらに、中鎖脂肪酸摂取前後の脳波を測定する事で覚醒状態を評価した。
対象者の数が思うように得られなかったが、70代女性、原疾患はアルツハイマー型認知症、ADLは全介助の症例では、中鎖脂肪酸摂取前は、安静時、食事時ともに傾眠傾向であり、それに伴い食事の摂取量が低下していた。水分摂取時などに中鎖脂肪酸5ccを摂取させ、1日合計15ccを摂取させ、1か月後に再評価をおこなった。再評価時においては、安静時、食事時ともに覚醒状態が向上し、食事時においても摂取量の増加を認めた。また、脳波を測定すると、中鎖脂肪酸摂取前はα波がβ波よりもの出現率が多く、脳波上でも覚醒していない状態であったが、中鎖脂肪酸摂取後はβ波の出現率が増加し、覚醒していることが確認された。
一方、70代男性、脳血管型認知症、アルツハイマー型認知症、ADLは全介助の症例では、傾眠、開口不全等により食事の摂取量が低下した症例に対し、水分摂取時に中鎖脂肪酸を5cc、一日合計15ccの中鎖脂肪酸摂取させ、1か月後に再評価を行ったが、摂取前後での覚醒状態の変化は認めず、食事の摂取量は少ないまま経過する症例も確認された。
今後の目標として、研究対象者数の増加を目指すとともに、いままで得られた症例に対しては、覚醒状態が改善する症例と改善しない症例と比較し、覚醒する症例の特徴等、要因を検討する必要があると考える。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

研究対象者の数が少なく、当初の研究計画で予定していた対象者の数が確保できない状態である。
原因として、施設への訪問が緊急事態宣言により行けなくなった、対象者が追跡中に入院や死亡転帰となり、長期間追えなくなってしまったことがあげられる。

Strategy for Future Research Activity

研究対象者の確保は必要だが、研究計画として挙げていた対象者の数が得られなかった場合も考えられる。
研究対象者数が確保できれば、研究計画に基づいてデータの解析を行う。対象者の数が得られなかった場合には、得られているデータを解析し、中鎖脂肪酸を覚醒状態の関連を評価する。

Causes of Carryover

昨年度に使用予定であった助成金は、対象者が少なく繰り越しとなってしまった。
本年度に対象者を増やす目標を立てたため、繰り越し金は使用できる見込みである。また、学術大会発表日や論文投稿、消耗品の購入に当てる予定である。

URL: 

Published: 2021-01-27  

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