失語症・認知症者でも実施可能な語彙・意味的知識構造に焦点を当てた評価法の開発

2022 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 18K17328
• Research Institution: Prefectural University of Hiroshima
• Principal Investigator: 津田 哲也 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 講師 (50613014)
• Project Period (FY): 2018-04-01 – 2024-03-31
• Keywords: 意味記憶障害 / 認知症 / 加齢 / 失語症

Outline of Annual Research Achievements

令和4（2022）年度は、新型コロナ感染症のため前年度までに実施できなかった認知症者や失語症者といった臨床データを協力病院や老人保健施設などに出向いて広く収集・分析し、国内外の学会や会議などでその成果を報告する予定であった。しかし、2020年度に続く感染状況のため、前年と同様に臨床機関での調査は見合わせた。そのため、2022年度も収集可能な健常若年データを追加し、正常加齢が語彙意味処理に及ぼす影響について検討を加えた。当初予定していた国内外の学会などでの公表については、感染予防の観点から控えた。
また、2021年度に続いて、高齢者や認知症者の意味障害を検出するための検討を加えるため、広く海外で用いられている意味記憶検査を用いて、各検査を日本国内で使用する際の有効性について検討を加えている。2023年度はこれまでに得られた成果を言語聴覚関連分野の学会や研究会で報告する予定である。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

新型コロナ感染症のため病院や施設における臨床データがほとんど収集できなかったため

Strategy for Future Research Activity

2023年度は新型コロナ感染症の感染状況や各施設の方針を踏まえながら、アルツハイマー型認知症者や失語症者らに健常者で行ったものと同様のデータ収集を行う。ある程度の症例数が集まれば、前年までに得られた健常若年群や健常高齢群と症例群との成績を比較検討する。得られた成果は言語聴覚関連分野の学会や研究会で報告する予定である。

Causes of Carryover

前年に続くコロナ禍のため、多くの臨床機関が面会や立ち入り制限中となったため臨床データが収集できなかった。また当初予定していた国内外の学会参加も見合わせたため。2023年度は感染状況を踏まえながら未実施の臨床データ収集を行っていく予定である。