2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development and Evaluation of an Experiential Nutrition Education Program for Extending Healthy Life Span Based on the Health Locus of Control
Project/Area Number |
18K17337
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
池谷 昌枝 常葉大学, 健康プロデュース学部, 教授 (00410499)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | Health locus of control / 健康寿命の延伸 / 栄養教育プログラム / 高齢者 / 体験型 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、健康寿命延伸のための栄養教育プログラムの開発と実効性の検証であり、3段階で構成した。第一段階はhealth locus of controlの統制型に基づく体験型栄養教育プログラムの開発であり、内的及び外的型用の2種類を作成した。第二段階は作成したプログラムを用いて対象者のHLC分類を行ったうえで内的、外的の一律プログラムを実施し、教育媒体とHLC型との適合性と実行性を検証した。その結果、HLC型に適合したプログラムは適合しないプログラムよりも実行性が高いことがわかった。第三段階は、対象者のHLC型に適合したプログラムを用いて栄養講座を行い、HLC型に適合したプログラムにより行動変容が生起しやすく、プログラム開始時と3カ月後の終了時でHLC得点を比較したところ、対象者全体として内的型傾向を示す得点が増加した。この結果は、自律した行動変容の生起に対して有効な指標であり、HLCの型を考慮した教育プログラムの必要性が示唆された。2021年度はコロナ禍の影響を受け、参加者の募集が難航したが、4名の参加者を確保し、HLC型に適合したプログラムの実施と検証を行った。本プログラムの意義は対面かつ体験型であることを重視したため、人数の少なさにより統計学的な結果解析を行えなかったことが残念である。しかし、小人数のメリットを生かし、個々の身体及び心理状態、調理や食事への考え方等の詳細な情報を得た。加えて、初年度からの全対象者に講座参加後の生活状況や行動継続性、心身両面に関する調査用紙を郵送し回答を得た。回答結果により示唆されたことは、講座終了後に他者との交流が途絶え、モチベーションと意欲の低下であった。これに対し、希望者40名に講義のみの栄養講座を開催し、他者交流の場を提供した。今後の課題は、管理栄養士による専門的知識と調理指導、社会的交流の意義を持つ体験型栄養講座の事業化である。
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