2019 Fiscal Year Research-status Report
がん相談支援におけるピアサポートの推進に向けた質保証に関する探索的研究
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18K17339
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Research Institution | Toyohashi Sozo University |
Principal Investigator |
大野 裕美 豊橋創造大学, 保健医療学部, 准教授 (60639607)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ピアサポート / がん相談支援 / がん診療連携拠点病院 / 自治体 / 質保証 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度のアンケート全国調査結果を踏まえて、がん相談支援におけるピアサポート推進にかかかわる影響因子を抽出するために、5か所の自治体と1か所のがん診療連携拠点病院に対してヒアリング調査を行った。 ヒアリングした自治体の概況から、マイナス因子としては「資金面の問題」「患者会およびピアサポートに対する認識の希薄」「拠点病院への全面依存」「ピアサポーターの人材育成にかかわるノウハウがないこと」が抽出された。同様な回答が拠点病院側からも得られたが、これらに加えて「がん相談におけるピアサポートの質の問題」に伴う「ピアサポーターの人材育成」が挙げられた。「ピアサポーターの人材育成」については、担い手の高齢化の現状も浮かび上がり、初期教育支援だけでなく後継者育成のための継続教育も重要事項に示された。 一方、プラス因子としては、「患者会活動におけるキーパーソンとなり得るがん体験者の存在」が双方から示された。患者リーダーともいえるキーパーソンの存在が、自治体および拠点病院に対して、調整弁のような役割を果たしていることが示されたのである。地域によって差はあるものの、おおよそこのような結果が示されたことから、「自治体」「がん体験者(患者当事者)」「拠点病院」の3者の関係がピアサポートの推進に影響を与えていることが明らかになったといえる。 今後は、がんピアサポートの推進と質保証の担保について、これまでのデータを統合させて、さらなる因子の解明と方策を提示することを目標に遂行していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の目的である、がん相談支援体制における質保証に関係する影響因子の解明に向けて段階的にアンケート、ヒアリングと調査を重ねてきた。これまでの2年間によって、概況は把握できたが、新型コロナウイルスの移動自粛の影響もありフィールド調査が進まず、当初の検討数よりも少ない結果となった。
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Strategy for Future Research Activity |
フィールド調査を主体とした研究のため、現在の新型コロナウイルスの影響に伴う活動自粛は研究遅滞の要因となっている。したがって、まずはこれまでの段階的調査結果から得られたデータを統合させて、質保証にかかわる阻害因子と促進因子を明確に区分する。そのうえで、必要な補足データはオンライン調査も視野に入れて状況に応じた調査を遂行していくことにする。
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Causes of Carryover |
2019年度は、自治体および拠点病院に対するヒアリング調査のための交通費等が必要となった。次年度は、補足データの収集にかかわる交通費および分析費用に充てる予定である。
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