2020 Fiscal Year Annual Research Report
Exploratory Research on Quality Assurance for Promoting Peer Support in Cancer Consultation Support
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18K17339
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Research Institution | Toyohashi Sozo University |
Principal Investigator |
大野 裕美 豊橋創造大学, 保健医療学部, 准教授 (60639607)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | がんピアサポート / がん相談支援 / 質保証 / マネジメントシステム |
Outline of Annual Research Achievements |
がんピアサポートの概況調査から課題を抽出することで、ピアサポートの質保証に関係する影響因子を解明し、がん相談支援におけるピアサポートの位置づけを発展させることが本研究の目的である。3年間の研究成果は以下のとおりである。 まず、2018年度は、がん相談支援におけるピアサポート概況調査として、がん診療連携拠点病院16箇所の院内ピアサポートの実態調査と、47都道府県と全国437がん診療連携拠点病院のがん相談支援担当者に対する全国調査を行った。2019年度は、2018年度調査結果の分析を行い、補充調査として都道府県を対象に、ピアサポート研修を実施したことがない・独自のプログラムで実施・他機関に委託・厚労省研修プログラムで実施の4区分からそれぞれ1都道府県以上を抽出し、ヒアリング調査をした(標本調査)。以上の調査を踏まえて、最終年度は、がん相談支援におけるピアサポートの質保証に必要な要素の解明に向けて、阻害要因と促進要因の関係から影響因子を同定し、ピアサポートの質保証に関する提言事項をまとめた。 結果、がん相談におけるピアサポートの質を公的に担保するためには、実際に運用していくためのマネジメント・システムを構築することが課題として示された。現状下では、ピアサポートの相談対応のみが議論の中心となっており、養成研修ばかりがクローズアップされているが、実際の現場で強く求められているのは、継続研修も含めた運用の視点であった。ピアサポーターの育成、活動の立ち上げに必要な活動の場の提供、そして活動ニーズとサービスをマッチングさせるコーディネート、活動評価、ピアサポーターの体調管理、継続研修等、一連の流れを体系化していくことが、質保証に欠かせない要素であることが示された。
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Remarks |
がん相談支援におけるピアサポートの推進に向けた質保証に関する探索的研究報告書
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