2018 Fiscal Year Research-status Report
Optimization of influenza vaccination policy with consideration of Japanese social structure
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18K17369
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Research Institution | National Center for Global Health and Medicine |
Principal Investigator |
都築 慎也 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 特任研究員 (60634912)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | インフルエンザ / 予防接種 / 費用対効果分析 / 数理モデル / 疾病負荷 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は設定した目標それぞれにおいて想定していた進捗が得られた。 小児の血清疫学データについてはサンプルの収集、またサブストレインまで含めた分析が困難であるため、既存のデータベースを用いてモデルに投入し分析を行っている。社会的接触行列についても先行研究を参考に予防接種政策を比較検討するためのモデルを構築した。 本研究の目的である、日本においてインフルエンザの予防接種をどの年齢群に接種すればより効果的であるか、という課題についてDynamic modelを用いた費用対効果分析を行い、国際学会(International Meeting on Emerging Diseases and Surveillance, Vienna, Nov 2018)にて発表を行った。欧州の先行研究同様、小児に重点を置いた予防接種政策がより費用対効果が高いという結果であった。この成果をより詳細にしたものを論文化したところであり、投稿先のPeer reviewed journalを共著者と検討中である。 インフルエンザによる疾病負荷は日本と欧米の疫学・医療体制の違いもあり、異なることが推測されるため疾病負荷については日本発のエビデンスが発信されることが望ましい。日本独自の医療体制を考慮したインフルエンザの経済的な疾病負荷・経済的損失について分析を行い、成果を原著論文として発表した(BMC Public Health 2019 19:280)。 また日本におけるインフルエンザの疾病負荷をより詳細かつ包括的に評価するため、一般家庭を対象としたアンケート調査を実施した。結果は現在集計中であり、国際学会での結果発表・原著論文化を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年は研究計画の初年度にあたるが、国際学会での発表と英語原著論文の発表を目標とした。上で述べたように国際学会発表・原著論文投稿ともに達成し、また次年度に向けた学会・論文発表の準備も進んでいる。概ね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度と同じく、既に論文化された成果をPeer reviewed journal上で発表すること、また初年度に実施した調査の成果をまとめ、その成果も国際学会発表・英語原著論文の形で世に問うことが今後の基本的な方針である。
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Causes of Carryover |
現在実施しているアンケート調査について、2018年度と2019年度の二回にわたりアンケートを実施する予定としている。既に初年度の調査は終了したが、調査費用について初年度の直接費用のみでは賄えなかったため、2019年度に一括での支払いを予定している。そのため2019年度の使用額には2018年度に実施した調査費用が含まれることになり、差額はこれに充当する予定である。
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Research Products
(3 results)