2021 Fiscal Year Annual Research Report
Optimization of influenza vaccination policy with consideration of Japanese social structure
Project/Area Number |
18K17369
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Research Institution | National Center for Global Health and Medicine |
Principal Investigator |
都築 慎也 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 国際感染症センター, 応用疫学研究室医長 (60634912)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | インフルエンザ / COVID-19 / 疾病負荷 / 接触行列 / 数理モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度COVID-19流行の影響を受け、日本のインフルエンザ患者数は激減したため、本研究課題も当初の計画に変更を余儀なくされたことは昨年度の報告書に述べた。 計画の変更時に予定したとおり、今年度はインフルエンザによりもたらされる疾病負荷をあらためて明らかにし、かつそれをCOVID-19によるそれと比較することであった。一般市民に対するアンケート調査を行い、インフルエンザとCOVID-19による疾病負荷をQOL lost、生産性損失両面から定量化し比較した。結果としてはCOVID-19のもたらす負荷はインフルエンザのそれより大きく、また患者数でもCOVID-19が上回る現状、現時点での社会における重要課題はやはりCOVID-19であることが示唆された。結果はEpidemiology and InfectionにOriginal articleとして掲載された(DOI: 10.1017/S0950268821002569)。 さらに本研究課題で用いた方法論で、COVID-19に対する予防接種政策を定量的に評価し、死亡者数を減少させる上では高齢者への接種を優先するべきであることを明らかにした。結果はプレプリントサーバーに公開されているが、査読を経ていない状態のため研究課題終了後もPeer reviewを経て改善していく予定である。 またCOVID-19の流行により我々の行動様式も一変したため、感染症の伝播を予測する上で重要な事前情報となる接触行列の更新に着手した。一般市民に対するアンケート調査を行い、ベルギー・アントワープ大学との共同研究として論文投稿の準備を終えたところである。
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Research Products
(5 results)