2018 Fiscal Year Research-status Report
一般住民女性における血糖変動と認知機能および潜在性動脈硬化の関連
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18K17379
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
宮澤 伊都子 滋賀医科大学, 医学部, 医員 (20649305)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 血糖変動 |
Outline of Annual Research Achievements |
1) 血糖変動測定のプロトコール作成 リブレProを用いた血糖変動測定のためのプロトコールを作成した。医療スタッフ、事務スタッフ、対象者の各々についての説明文書を作成し、医療スタッフにはリブレProの装着についてのマニュアルを作成した。これらのプロトコールや実施マニュアルの作成には何度もミーティングを行い、糖尿病専門医や疫学研究者と議論を行い、研究に携わる者たちより広く意見を取り入れた。医療スタッフを対象とした講習会ではリブレProの機器メーカーの担当者も含めて実施し、センサー装着についての手順を確認、練習を行った。事務スタッフを対象とした講習会ではセンサーから専用機器(リーダー)を用いた、検査データの読み込み及びデータ収集について手順を確認した。データ収集後のデータの整理や管理方法についても話し合った。SESSA-WOMEN研究に携わる医師にもリブレProについて説明会を行った。 また滋賀医科大学の倫理委員会にも追加検査を行う旨の修正申請を行い、承認を得た。
2) 調査の実施 実施中のSESSA-WOMEN研究にリブレProを用いた検査およびGA・1.5AG測定の追加を2018年10月より開始した。センサーはコホート調査最終日に装着し、約1週間の記録を行っている。対象者よりセンサーを回収後、リーダーにより血糖日内変動データを収集し、対象者個別にデータセットを作成している。GA・1.5AGについては検査値をリブレProとは別の電子データとして管理している。現在までにのべ50名の検査が終了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
リブレProはまだ臨床に応用されて間もないものであり、機器メーカーや当科の糖尿病専門医からの意見や疫学を専門とする公衆衛生学講座の医師との議論も行い、様々な立場の意見を広く取り入れたプロトコールや実施マニュアル作成が必要であった。実施準備には時間を要したが、本研究は現在実施中のSESSA-WOMEN研究に新たに血糖変動を測定するリブレProを用いた検査を追加するものであり、実施に関しては確実であったため、おおむね順調に研究が進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きリブレProを用いて血糖変動の測定、GA・1.5AGの測定を行う。得られた結果より対象者個別のデータセットを作成する。 全ての対象者の測定が終了すれば、血糖日内変動結果のデータベースを作成し、本コホートのデータベースと突合する。GA・1.5AGも同様に突合し、血糖変動と①認知機能検査 (MoCAスコア) ② 大脳白質病変容積および大脳萎縮、③ 潜在性動脈硬化性指標 (無症候性脳血管障害・冠動脈石灰化・頚動脈硬化)、④ 血糖関連指標 (HbA1c・空腹時血糖・GA・1.5AG)の関連についての横断的分析を行う。これらの分析は、適宜、交絡因子を補正した多変量解析を用いて実施する。
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Causes of Carryover |
計画していたパソコンの購入が遅れているため。次年度で購入予定である。
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