2021 Fiscal Year Annual Research Report
Associations of sleep quality, sleep apnea and autonomic function with insulin secretion and sensitivity: HSCAA study
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18K17399
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
角谷 美樹 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (00814427)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | インスリン分泌 |
Outline of Annual Research Achievements |
境界型糖尿病患者において、自律神経機能障害がインスリン初期分泌能低下と関連し、自律神経機能障害が早期のインスリン分泌障害を介し、糖尿病の発症に関与する可能性があることを示し、日本糖尿病学会年次学術集会で発表した。 さらに、非糖尿病患者における睡眠時間や睡眠の質の低下といった睡眠障害、睡眠時無呼吸および自律神経機能がインスリン分泌、インスリン抵抗性に及ぼす影響を検討した。 当科で進行中のコホート研究(HSCAA Study)に登録した、糖尿病を除く心血管疾患のリスク因子を1つ以上有する患者のうち、75gOGTTを施行した399人を対象とした。アクティグラフでのactivity indexが50以上の群をPoor sleep quality (PSQ) とした。アプノモニターで睡眠時無呼吸低呼吸指数(AHI)を、アクティブトレーサでstandard deviation of all normal-to-normal R-R intervals (SDNN) を測定し、75gOGTTを行いインスリン分泌能、感受性、抵抗性の指標を算出した。 PSQ群でインスリン分泌能の指標であるinsulinogenic indexが有意に低く (r=0.155, p<0.01)、AHIやSDNNを含む他の臨床的因子と独立していた (b=-0.156, p<0.01)。一方、睡眠時無呼吸群 (r=-0.143, p<0.05)、SDNN低値群(r=-0.150, p<0.01)はインスリン感受性の指標であるBIGTT-Sと有意な負の相関を示した。SDNNとBIGTT-SはPSQや睡眠時無呼吸で調整後も有意な関連を認めた (b=-0.111, p<0.05)。これらの結果から睡眠の質低下は2型糖尿病の発症にも関与する膵細胞機能の独立した予測因子であると考えられた。
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